利上げとは 政策金利と市場全体への影響と言葉の意味

投資・株

「FOMCによる利上げが発表されました」というニュースが流れてきます。

なんとなく、金利が上がるんだなという事は分かりますが、それは誰が決めていてそもそもどういう意図で行われているのか?

と疑問に感じることも多々あります。

こちらの記事ではそもそそも利上げとはどういう表現なのかを、約三分でカンタン解説していきます。

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利上げとは

利上げとは政策金利を引き上げることを指しています。

政策金利を引き上げることを実施するのは、各国の中央銀行になっています。

例えばアメリカではFRB(米国連邦準備制度理事会)がFOMC(連邦公開市場委員会)を開催し、金融政策を決定、発表していくという流れです。

FOMCの開催時期が近づいてくると、金融政策に関する重大な発表があるという事で投資家などの株式市場でお金を動かす人たちがざわつき始めます。

市場には過熱感と冷え込みがあり、過熱感が高すぎると消費者が角にお金を使ってしまい物価が上昇していきます。これは物が高くても売れる為です。

この時に制作金利を引き上げることで過度なインフレを抑制し市場全体の正常化、すなわち物価の抑制を図ります。

制作金利を引き上げる=消費動向を抑えるという事になりますから、過度に行ってしまうと消費者動向が悪化し、急速に市場が冷え込むことになります。

こうなってしまうとそもそも景気が悪くなってしまう為、利上げという単語に対して全ての経営者や投資家が敏感になっているのです。

そもそも政策金利とは何か

ではそもそも政策金利とは何でしょうか。政策金利自体は短期金利(誘導目標金利)と表現されています。

私たちの様な消費者には直接感じにくいかも知れませんが、この金利は金融機関に影響を及ぼしており金融機関を通じて民間への影響として波及していきます。

前項で示した通りですが、利上げをするパターンとしては消費動向の過熱によるインフレの懸念。

逆に引き下げを行う場合は市況不景気によるデフレを警戒し、金利を引き下げて消費を誘発していきます。

つまり、インフレ=消費が高すぎる場合は政策金利を引き上げる、デフレ=消費が低すぎる場合には政策金利を引き下げて市場のコントロールを計るわけです。

市場を中央銀行などの機関がコントロールしなければいけない点としては過度なインフレやデフレを抑制することになります。

皆さんもハイパーインフレによる紙幣の積み上がり写真などは歴史の教科書で見たことがあるでしょうが『アレ』が起こならい様にする為に市場をコントロールしているのです。

緩やかなインフレは経済成長として正しいのですが、急速なインフレやデフレは最終的に悪影響しか与えないので警戒されています。

また、ハイパーインフレのような大規模なショックが起こった場合は当然各国の中だけにとどまらず、世界経済全てに波及していく為、市場をコントロールすることは世界的な経済の混乱を抑制する事でもあるのです。

市場的には悪材料

利上げをするという言葉が出た時に、基本的に景気に対しては悪材料になります。

中央銀行が利上げを発表→政策金利上げが実行→企業が金融機関への借り入れを渋る→設備投資などの資金が鈍化→経済の鈍化→消費の低迷→株価下落

といった流れです。

ハイパーインフレを抑制する為とはいえ「一時的に今の状態より経済を鈍化させるよ」と発表している様なモノですから、どこかしらのタイミングで影響は出てきます。

投資をしている場合は株価の下落やそれに伴う投資信託の下落などがあります。

また、新規開発への投資が少なくなることで受注するはずだった仕事が無くなるかもしれません。

お金の流れが滞れば、消費者もだんだんと消費行動を抑えます。

消費者が消費を抑えることで店頭の商品が利上げを始めた時よりも低い価格で売られるようになり、消費の数が同じだったとしても売り上げは下がっていきます。

そして、経済鈍化が始まる前にまた政策金利を緩和し理想的な消費への動向に戻し経済を安定化させていくのです。

こういった政策は年単位で行われる為、小さい不況と好景気が交互にやってきます。

2021年はコロナショックから経済を立て直す為の金融緩和が続いてきましたが、2022年に向けて利上げをしていく方向性が打ち出されました。

しかし、株式市場は織り込み済みだった為ひとまず大きな下落は無さそうな状況に。

こうした単語の意味を一つ知る事でもニュースに反応できる機会が増えていくでしょう。

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