部屋の隅の汚れ、気になりますか?
テスト前に、ちゃんと部屋の掃除をしていますか?
はい、それセルフハンディキャッピングです。
おめでとうございます、ここに逃げてしまう人は心が弱い人です。
というわけで今回はこの不思議な行動、セルフハンディキャッピングについてのお話です。
よくこのモードで勉強とか就活とかする子が居るのよね
生産性落ちるっちゅうのに
行動上余分な物は排除していくのが一番なのよねぇ
セルフハンディキャッピングとは
セルフハンディキャッピングは自ら行動に縛りを入れていくことで、精神的な安定を図ろうとする行為です。
あらかじめ、失敗した時の言い訳を用意しておく行動とも言えます。
エドワード・E・ジョーンズらによって1990年代に提唱されました。
例えばテスト前日に行う部屋の掃除。
例えば完成済みの会議資料の写真の再選定。
これらは総合的には必要な行為かも知れないですが、急務ではありません。
しかしなんとなくやった方がいいかなと思い込んで、不急の行動を始めてしまうのです。
しかし前述した通り、これらは本当に必要だと思ってやっているわけではなく『これをやっていたんだから仕方ない』という、失敗した時の言い訳の為となる行動なのです。
本来であれば、やるべきことは携わる人誰もが分かっている筈。
いやー、全然勉強してないわー
そうそう、これ。これが一番矮小なヤツね。
何が言いたいんだおまえって感じのやつ
あなたが目標にしている人たちは、これらの言い訳行動をやっていないと思いませんか?
ロール・モデルを正しく設定することによって、これらの行動を回避することができるかも知れません。
行動するタイプと話してしまう2種類のハンディキャップ
遂行的セルフ・ハンディキャッピング
遂行的セルフ・ハンディキャッピングは、実際に行われる行動のことです。
先ほど取り上げた『本番前の余計な行動』が主にこれに当てはまります。
全ての行動にはおおよその期限が設けられており、その期間内にやり遂げねばなりません。
宿題も仕事も勉強も、常に発表の場がありますよね?
それに対して副次的な行為を行って、準備や本来するべき行動を邪魔してしまうのが、この遂行的と呼ばれるものなのです。
主張的セルフ・ハンディキャッピング
主張的セルフ・ハンディキャッピングは、文字通り主張を行う事を指しています。
「全く勉強していない」
「実は時間が足りなくて」
など、取り組み毎に対してあらかじめ言い訳をしている行為です。
あれ?これってどっかの主張でよく見る…
………。
ちなみに主張的セルフハンディキャッピングの傾向が強い人は、同時にカリスマ性がまったく無いのと同じことになります。
パワーを感じられないからです。
結構無自覚にやっている人が多いですが、あなたはどうですか?
なぜ人間は言い訳をしてしまうのか
これらの『言い訳的行動』もしくは『言い訳』をしてしまうのは何故でしょうか?
想像して下さい。
もし心血を注いで勉強し、体調も万全の最高の状態で受けた資格試験、不合格だったら、来年もう一度受ける気力がわきますか?
「ここまで頑張って来たのに、なんで!?」
「もうこのまま一生受からないんじゃないのか…!?」
と思ってしまう事でしょう。
対して、セルフハンディキャッピングを事前に仕込んでおけば、私見に堕ちた時にまだ余力があったことを主張できます。
いや、主張してはいないんです本当は。
主張相手は自分。自分を騙す為にやっているのですから。
あとの無いほどの全力を例え使っているとしても、余力があると騙すことで、失敗時の恥ずかしさも絶望感も薄れます。
これが言い訳を引き起こしてしまう原因です。
対処法・克服法
この様な特に意味の無い、マイナス要因の強いセルフ・ハンディキャッピング。
一種のクセの様になってしまっており、本人がそれに気づいていないと非常に克服が困難です。
まず、ネガティブ要因は他者の士気を下げ、転じて自分の士気にも返ってくるのでこれを口に出さないようにしましょう。
つまり、『主張的』の部分をまず抑えていきます。
実際に時間を採られるのは『遂行的』の方ですが、まず周りの評価から変えていくのです。
『主張的』の方のハンディキャッピングをよくしてしまう人は、職場や学校などで、その手の話題時には良く思われていないことがほとんどです。
ですので、まず自己の承認欲求のコントロールの為にも口に出すのを控えていきましょう。
次に、『遂行的』の抑制に入ります。
行動原理は『わかっていてもやりたくない』といったところに起因していますから、まず時間を区切る事から始めましょう。
ポモドーロ・テクニックを参考にします。
ポモドーロ・テクニックとは25分間に区切って勉強やタスクをこなすと、能率が上がるという物。
今回は簡易的に使います。
例えば。
15分だけ、必要な作業に従事する。その後5分休む。
25分だけ、必要な作業に従事する。その後5分休む。
と言った様に、やる事の時間をキッチリクッキリ区切って行うのです。
こうすることによって作業時間の感覚がつき、どの程度の時間自信が集中できるかの確認にもなります。
3時間集中する。
などという大それた目標を立てずに。
10分だけやる。終わったらトイレに行って、ジュースを入れて戻ってくる。
など、細かくやれる予定を立てていきましょう。
人間は集中力が続かないから、こうやって区切るの
そうすることで、効率が上がったり質があがったり、必ずいい効果があります。
精神面の弱さであるセルフ・ハンディキャッピング。
是非口から主張する回数を減らして、行動に伴わせて、克服していきましょう。
リーダーの資質を育てる
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