あなたは他人を演じる事ができますか?
その立場の思考パターンを予想することができますか?
様々な思考をトレースして、最善手を打ち続ける事ができますか?
インバスケット思考は、それらを体現して自身の判断力、思考力を高めるトレーニングです。
これらができる様になると、飛躍的にマネジメント能力が伸びて、リーダーとしての資質が身に付くようになります。
今回はそんなインバスケット思考を紹介していきます。
良き上司になり、全体に良い効果を与えていきましょう。
組織を強くする、ピグマリオン効果の例も併せて読んでみて下さい。
リーダーとしての自分の、今後の課題が見えてくるかも。
インバスケット思考法とは
インバスケットとは、まだ処理していない業務を収めた籠。
それらを処理するゲームの事を指しています。
このインバスケットでは、課題をいくつかとそれを解決すべき立場を渡されて、その状況に沿って対応していくといった思考実験になります。
1950年代アメリカ空軍で用いられた、内容を起源としています。
空軍で採用されていた訓練結果の計測概念が、ビジネスの世界でも有効だという事で広まりました。
現在では管理職の能力を見極める方法として、活用されています。
要点としては下記です。
1.現在の被験者の立場とは全く違う状況が与えられる。
2.時間の制約がキツく、短時間での解決を求められる。
3.課題を多く設定される、自身で解決してはいけない(できない)。
4.正解は無く、答え方も自由形式
正解は無いってのが
ちょっと面倒ね…
3に自分自身では対応ができないという特徴もあるよ
要するに自分ができちゃうと自分でやっちゃって
リーダー思考にならないからなんだけど
インバスケットで得られる能力
与えられた未処理の案件。人的シチュエーション。制限時間を使い、いかに効率よく課題解決に取り組めるかというのがインバスケットゲームです。
この様な条件の中で鍛えられる『リーダー的な資質』はどんなものでしょうか。
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問題点の見極め
与えられる課題の中には、長期で取り組むべきもの、短期で取り組むべきもの。
顕在化しているもの、潜在化しており読み取りづらいもの。
いずれ問題になるもの、風化してしまう問題だったもの。
そういった課題一つ一つの問題の度合いや属性がすべて違います。
これらを、この課題をそもそも何がボトルネックになっているのか、どこを取り除けば動き出すのがといったところを考えられる様になります。
優先順位の決定力
もっとも重要なのは優先処理をするものの見極め。
これをやっておかねばそもそも他に波及する。
一見急務だが一定時間は放置しても良い。
同時に取り組むのが可能で、並走して問題解決にあたったほうが良いなど、考えるべき内容がいくつもあります。
制限時間がある中で、どこまでをどの時間で解決したらよいか、という思考が身に付くようになります。
緊急案件って何故か3.4件同時に入ってくるんですけど、本当に緊急性のあるものって、そのうち1.2件なんですよね。
これを知ってるだけでも大分楽になります。
意思決定をする力
基本的に物事はやるか、あとでやるか、やらないか。
この3つしか決断がありません。
このうちあとでやるは、本当にやる時点まで放置できるものでないといけません。
『やる』リスク、『やらない』リスク。
時間が解決してくれる事象。解決してくれない事象。
面倒だから言い訳を作って先延ばしにするのではなく、意思を持って『やる』と『やらなお』を振り分ける力が必要になります。
それを身に付けていくのです。
おまけ
この記事を読み終わったら、やろうと思っていた10分かかる事に取り掛かってみて下さい。
きっと5分で片付きます。
思考をアウトプットし組織を動かす力
問題点を洗い出し、優先順位を見極め、意思決定をした後に待っているのは、処理の実行。
そして、自信では力をふるえない制限がある為、適者を適所に配置するというマネジメント力が必要になります。
総合的な問題点を解決する為、今動かせる優先順と人員で、問題を並走し効率よく結果を出す為には立体的な視点が必要になってきます。
こうして鍛えられたマネジメント力が最後に力として加わるのです。
実際に問題に触れてみる
例題を実際に作ってみました。
問題がキツイですね。
そして先に提示しましたが。正解はありません。
こういったシチュエーションに合った時にどう対応をとるか、というものなのです。
遅延に対する回答にフォーカスした例を付けます。
別に正解ではありませんが。
凄くザックリですがあり得る話です。
「いや!そうはならないだろう!」
ハイ、結構です! 正解が無いので、一緒に考えてみましょう。
この回答例もどこが悪い、他にやることは無いのか、そもそも間に合わせる事が正解か?
実はクライアントに頭を下げれば、事情を話せば起源に猶予をくれるのではないか。
金の問題ならここで案件を引きさがって、おくべきか等々。
倒れた同僚のメールサーバーを確認するのが先じゃないか?というのも良いですね。
とにかく、多角的な視点を持ってやるべき事を考えましょう。
例では遅延しない為の方法を中心に考えています。
しかし実は、クライアントが『相談や会話を重んじている』のであれば『直接菓子折りをもって謝罪し、不満点と現状の問題点を洗い出す』のが正解かも知れません。
実務は手配した人員に任せ、自分はクライアントとの交渉にだけ参加するのです。
自分ならこうする
立場が違ったらこうするかも
といったパターンを瞬時に考えられるといいわね
今の自分とまったく違う立場の方が
問題の解決に対する思考力が強くなります
機会があればぜひ挑戦してみて下さいね
あなたはどんな結論を出しますか?
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