価値観の共有はとても難しい! 自分の成功体験を押し付けない!

仕事術・自己研鑽

価値観は人によってそれぞれで
情報の浸透具合も人によって特にそれぞれ違います。

そんな中でも、
物を教えていく時に部下に押し付けるべきでない事は
自分の成功体験です。

自分の成功パターンが、他人に当てはまるとは必ずしもなりません。

文化圏が違えば価値観も変わるのは承知の通りですが、親兄弟ですら、得意やモチベーションは全く違います。

なので、成功者の成功体験がほかの人にささるかどうかなんて、その人の状況次第なのです。

今回は成功体験を部下に伝えないと!
と躍起になっている方を一瞬「ホントにそれ大丈夫?」と止める記事です。

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人間の成長割合は本当に千差万別という基本!

今からすっごく当たり前のことを書きます。

例えば人を2人集めて、100球投球訓練をしたとします。
その人たちが身につける経験値は同じ100球でもそれぞれ違いますよね?

球速が上がっていたり、コントロールが上がっていたり、もしかしたらフォームが効率的になったりしているかもしれません。

何を意識してやったかというのももちろん関係ありますが、その人の得意や才能のある部分に経験が大きく絡んでいくのは確かです。

Aさんは球速への経験値が10コントロールへの経験値が30でもBさんは球速への経験値が70コントロールはマイナスかも知れません。

絶対数が同じになることもないし、もたらす結果が同じになるとも限りません。

さらに、序盤から等速で成長する人もいば
階段式でガタッガタッっと成長する人
序盤効率悪いのに、1年経ったらトップに立っていたなど、その成長曲線も様々です。

当たり前ですよね?
でもなんで社会的には
理解されていないのでしょうか。

こうして文章に落とし込んでみると明白なのに。

あえて目を瞑って、やれ成功者の言葉を聞け、やれ俺の真似をしろと言ってる人が多い気がします。

どんなにマニュアルが優れていても一定以上は意味が無い!

基礎・基本というのはそのジャンルにおいて絶対的に必要な
言わば大地です。

こういう基礎・基本を身に着けさせようと思って教えることは良い事です。
しかし、そこから先の教育方針や成長は
本人の資質・状況に合わせなくてはいけません。

何故か?
効率が落ちるからです。

効率よく強い集団をつくろうとしてマニュアルを作るのは良い事ですが、一定以上は本人の伸び易いところを伸ばしていきましょう。

少なくともそれで一項目は主戦力になるはずです。

新人育成に関して、スタートダッシュの極意はこちらで紹介しています。

その目標 本当にその人に合っていますか?

例えばですが、経営者を目指していない人に経営のことを教えるのは効率が悪いですよね?
無駄と言っているわけではないですが、本人にとって重要性は低いのではないでしょうか。

目の前の問題ばかりを解決していては成長しないという言葉もありますが
目の前の問題すらすっ飛ばして今使う場面の少ない考え方を押し付けるのはもっと違います。

状況としてズレがあるとすると、下記の様なものが一因となっています。
人としての状況:年齢や配属時期、家庭環境など
金銭的状況:給与の満足度や将来性など
趣味や他の勉強:興味をどの程度割けるか
そして時間です。


これらの要因によって如何ようにでも本人の捉え方、取り組み方が変わってきます。

今、その目標をぶつけようとしている人が、その目標に合う状態にない時、それはただのパワハラになりかねません。

成長どころか能力ダウンを招く結果になるかもしれません。

高すぎるとは言いません。
本人とは遠すぎる目標設定、勝手にしていませんか? 押し付けていませんか?

眼鏡が曇っているのはどちらか?

ここで提唱したいのは
上司の方こそメガネが曇り、視野が狭くなっているのではないのかという懸念です。

この場合上司はいっそ社長と捉えても良いでしょう。
一定以上の社会的地位を持って、社会的に成功している人だとします。

当然その方が歩んできた道のりがあり、顧客とも上手くやってきた経験を踏まえて、部下たちにアドバイスをすることでしょう。

育成的な説明の上手い下手は別として、そのモチベーション、過去の経験、危機回避方法などは確かに役に立つ筈です。

しかし、こと成長の仕方やアプローチに関してはどうでしょう?

前述で人の成長曲線や係数が違う、そしてタイミングや距離も人それぞれ、というのはここまで読んでいただいた皆さんなら承知の通りだと思います。

であれば、経営者目線になる様な考え方が必ずしも効率的ではないのです。

少なくとも、時間別に本人の資質を捉えた時にね。

陰キャにパリピに混ざってバーベキューする企画を立てて参加者募れ。
って命令しているようなものかもしれませんよ?

少なくとも僕はその企画やりたくないですねぇ。

価値観をしっかり共有するには時間がかかります。

大きい目標を設定するのは別にかまいません。
良い著書を教えるのも別にかまいません。

押し付けだけはやめましょう。

今、それを受け止める余裕が無い人に、それは単なる重荷になるかもしれません。

成功体験の押し付けは、押し付ける方が押し付けられる方への配慮を忘れた、思考停止かもしれませんよ?

今、その人の役に立つのか、今一度考えてみてください。

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