話を聞けない 聞かないリーダーは損をする 剛腕の捉え方の違い

仕事術・自己研鑽

話を聞く経営者、あるいはリーダーの方が統率する組織が伸びるという説があります。

力強いリーダーシップと聞くと、唯我独尊かの様にガンガン突き進みさながらヒーローの如く、やることすべてが結果として上手くいく。

「この人についてきてよかった」などと満場一致で称えられるような、そんなものを妄想します。

しかし、現実にはそんなものはほぼありませんよね。

だから、それらの【支配したい・支配されたい理想】の妄想的な考え方はちょっと置いておきましょう。

その上で現実的なリーダー論って何だろう、という処について考えていきましょう。

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話を聞く人は士気を上げる

できる男

良いリーダーは自分から現場の意見を収集し、部下の士気を高めます。

何故なら、人の承認欲求は無視できない程に強いからです。

目上の人に意見を聞いてもらうと、部下は自分が認められたと喜ぶことができます。

承認欲求を満たしている状態ですね。

これを姑息だ、とか狙ってやってるとかネガティブに捉える必要はありません。

人は誰かに必要とされることで力を発揮する生き物なので、誇

っていい習性なのです。

この効果を意識している指定内に関わらず、現場の話を聞けるリーダーは本質的な意味で、現場に活力を与えていると言えるでしょう。

人の意見を聞くというのは、話の内容如何に関わらずプラスの効果があるということです。

話を聞くとアイデアが豊富に転がっている

アイデア

人の話を聞くというのは、人から別視点の情報を得るという事です。

例えば現場を回って改善案、疑問点、文句を吸い上げるとそれまでリーダー視点からでは見えていなかった問題点が浮き彫りになります。

また、上層で実行した施策に対して同じく改善や意見を聞いて回ると、もしかしたら重大な欠陥を回避できるかもしれません。

トロピカーナやウイダーinゼリ―といった商品は、実はパッケージ変更を大幅に失敗した経歴を持っています。

参考リンク トロピカーナ ウイダーinゼリー

これらは、パッケージデザインの変更により一時的に売り上げが急落しました。

ユーザーがその商品を認識できなくなってしまったのが、主な理由だと言われています。

しかし、直ぐに軌道修正し早めに戻したことにより、再び売り上げを水準の値までもどしたというのです。

肝いりのパッケージデザイン変更であろうと、現場や市場のアラートを的確に把握し吸い上げ、即座に軌道修正と市場への再展開をする判断ができた、ファインプレーと言えます。

そもそも失敗するパッケージを世に出さないことがベストですが、やってしまった以上は損失を抑える為に間違いを認め、即座に動けなければなりません。

人の意見を聞くことができるリーダーたちは、これができるのです。

強者は【聞く聞かない】を瞬時に判断できる人

聴衆

逆に、世の中には聞かなくていい意見というのも転がっています。

トンチンカンな主義主張による誹謗中傷や、根拠のないクレーム。

改善への道筋が無い提案やただのワガママなど、挙げればキリがありません。

それらに対して『これは聞く必要がある』『これは今時点では要らない意見』『これは全くの私見で注意が必要』などなど、そういった事を即時判断できるリーダーは強いです。

話の切り方は様々あれど、無駄と判ったら思考の大半をそこから遠のけ、早々に席を立って次に必要な物への準備をします。

そうやって『時間の安売りをしない』というのもリーダーの重要な役割です。

物事に優先順位をつけ、キッチリこなしていく。

対応する必要のあるイレギュラーとアラートを即時に判断できる。

すごく難しいけど重要な事です。

力強いだけでは失敗する?

失敗

ここまで話してきた通り、力強く自分一人の考え方だけで成功するというケースは非常に稀です。

リーダーであってもリーダーでなくても、常に助言者、意見をくれる人というのは貴重な存在です。

それに対して、リーダー待望論。

というのがまことしやかに囁かれ、ありがたがられます。

皆強いリーダーシップに憧れます。

確かにドラマのHEROのキムタクなどの様に、颯爽と現場にすい星の如く現れてあらゆる問題を困っている人目線で解決できることは理想論でしょう。

しかし、困っている人目線のやり方というのは、逆に言うと困っていない人の基盤を揺るがすやり方かもしれません。

悪く言うと既得権益。

普通に考えれば、今までそのシステムを築き上げてきた努力です。

そういったものを、やれ【悪即斬だ!】と切り崩していくのは、既得権益を悪に見立てれば痛快なことこの上ないです。

しかし、切り捨てた側の既にあったものは本当に悪党だったのでしょうか。

ちょっと話が逸れすぎましが、現場のことをよく知らずに入ってきた【やり手の剛腕】というのは、現場を壊す可能性を常に秘めているという事です。

【強いリーダー】と【困っている人目線】は、本当に現場にとって正義なのでしょうか?

答えはここまで示してきた通り『両方のなるべく多くの意見を聞くこと』です。

正義は全ての即面に存在します。だからこそここまで行っている様に、人の話を聞けなければ効率的なことなどわからないのですから。

もしかしたら、一見文句ばかりが噴出している【現状】こそ【最良】かもしれないのです。

それらの判断をできる事こそが、リーダーの本質であると言えます。

コメント

  1. 目から鱗です。
    自分がいかにリーダーシップがないか知らしめられました・・・。

    話を聞くことが承認欲求を満たすとは考えたことがないので、取捨選択してしっかり話を聞ける人になっていくように、明日から考え方を変えていきます。

    素晴らしい忠告をありがとうございます。