コンセプト設計ってなんだ? 仕事の背骨となる概念と思想を知る。

仕事術・自己研鑽

あなたが携わっている仕事の目的って、ありますか?

「そりゃあるに決まってる!」

と声を大にして言うかもしれません。

普通ならそうなんです。普通なら。

でも、意外と普通じゃない現場が多いかも……なんてことは考えませんか?

そのプロジェクトって、いつの間にか目的の無いまま走ってはいませんか?

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コンセプトメイキングとは

パソコンで仕事をする女性

コンセプトメイキングとは、自らの欲しい物を明確にすること。

あなたが発注側でも、製造側でも骨子となる設計や思想、そういったものがある筈です。

それらを誰の目にも解り易く、明示し携わる全員がどんなものかをしっかり理解することを指します。

例えば、ブランドイメージを固めたいのであれば今から発信する何に注力していくメーカーなのか。

どの層の魂を揺さぶるブランディングなのかを明確にしていけば、自ずとペルソナ(顧客の属性)が見えてきます。

見えたペルソナに対して、強みや信念を打ち出していきます。

また、商品の設計や開発では、具体的にどういった商品なのかどういった機能を持っており、どんな問題を解決する為に作られたのかをしっかりと考えていきます。

ブランディングにしろ、商品設計にしろ強みが分かれば製造側はより理想に近づけやすく、営業側はより強みをアピールして潜在顧客にアプローチがし易くなります。

例えば、強いコンセプト設計に基づいて打ち出された有名なゲームの筐体があります。

SEGAが送り出した通称『洗濯機』。

これは古い型の写真ですが、制作側の斬新な設計に相まって熱狂的なファンを生みました。

典型的なコンセプトメイキングとプロダクトデザインの成功例と言えます。

こういった風に、骨子となる設計思想を追求することで、他とは一線を画す何かを生み出すことができ独創的な価値を生み出すことができます。

こうした設計の思想が、潜在顧客に大きく揺さぶりをかけるとともに、プロジェクトの根幹を支える下支えとなるのです。

  • ブランディング
  • 商品コンセプト
  • 顧客へのアピールポイント
  • 思想のこもった最後までブレない設計

これらを支えるのがコンセプトメイキングなのです。

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コンセプトメイキングの必要性 骨子の重要性を学ぶ

会議の様子

では、ここで思想がとっ散らかった事例を見てみましょう。

コンセンサスの最終的な目標は、依頼主と制作双方の納得のいく物の合意を最初にとる。

ということです。

まず、プロジェクトが破綻する例を挙げてその重要性を考察していきます。

顧客が本当に必要だったもの
※画像引用元;ニコニコ大百科

とても有名なたとえ話なのですが、顧客が本当に必要だったもの。というネタがあります。

これはクライアントに対して、制作側がプロジェクトリーダー、アナリスト、プログラマー、営業と万全の態勢で臨みました。

しかし、結局出来上がったものは誰も望んでいない物だったという皮肉なパロディーです。

左上の図と右下の図とを見比べてみて下さい。

実はクライアント側の必要要件から間違っており、それを掬い取り解析する作業を誰もせず、プロジェクトが失敗してしまった事を表しています。

これが実際にはネタではなく、どの現場でも起きているもしくは起こりうるのです。

そしてクライアントも、本当は何も求めていないかもしれないという絶望感。

また、選択肢を多くしても全く機能しないことがあり、両社の合意しない物事の提案は徒労に終わる可能性があります。

凄く真剣にやってるのに誰も満足しないって凄い恐ろしいですよね。

では、どうしたら解決できるでしょうか。

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目的とそれを達成する為の機能を相互に理解する

会議の様子

思想の根幹を最初に決めておかないと、全ての仕事がこんがらがってしまう。

というのはここまでで十分伝わったと思います。

さて、商品開発が進むと『追加要望』が出てくることがありますが、果たしてこれは追加していい物でしょうか?

想像して下さい。

例えば、御者2人に客室4人乗りの馬車を設計して作っていたのに途中で「大きい幌が手に入ったから客室を6人乗りに変更しよう」などと提案されたら。

いやいやいや、もともとの設計とずれて居るじゃないかとなりますよね。

元々なぜ2+4の設計にしたのか。何故2+6の設計にしなかったのか。

設計前にコンセプトメイクがしっかりしていれば、途中で変更案が入り根幹がブレることなどは無いのです。

これはどんなプロジェクトでも一緒です。

ジュースの新しい味を開発していようが、夫婦の寝室の間取りを決めていようが、この世にまだない新しいシステムの設計をしていようが。

何故最初にその機能を欲したのか、何故最初にその機能を実装しようと思ったのか。

誰に向けた物だったのか。

これを、開発者と発案者がしっかりと最初の段階で握っておく必要があります。

  • 遂行されるべき目的
  • 目的を達成する為の機能
  • ペルソナの設定

ここがブレることが無ければ、追加要素も居るか要らないかはすぐに判断できるはずです。

初期の設計コンセプトを十分に練り、参加者全てが内容を理解した上でプロジェクトを進めていきましょう。

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