今回は心理学のお話です。
【確証バイアス】って何でしょう?
人間は、自分の知識、思い込み、先入観などで慣れ親しんでいる部分に対して都合のいい文献や物事の情報を無意識に溜め込んでいきます。
この作用を確証バイアスと言います。
すっごく簡単に言うと
好きな芸能人の良い噂ばかりが頭に入ってきて、その芸能人をますます好きになる。
や
今から投資しようとしている銘柄の、伸びる噂しか目に入らない。
ということです。
恋は盲目ですね。
言い方悪いですが、良い時の占い結果だけが頭に残ってきませんか?
そういうのも
自分は幸運なはずだという確証バイアスがかかってしまっているかもしれませんね。
とにかく、人間の脳みそはキモチイイことを常に探して
【キモチイイ拾い集め隊】になってしまっていることが多いです。
そういう人間の習性が、この確証バイアスに反映されているというわけですね。
あなたは本当に正気?
>> 正常性バイアスとは なぜ危険なのかその意味とよくあるケースを紹介
人生の様々なところで判断を歪ませる確証バイアス
恋は盲目の思考のぶん投げ感がすごい
全断でも使った【恋は盲目】という言葉ですが
恋をしている最中は
倫理や理性、常識がどっかにすっ飛んでしまう。
そして、相手の肯定的部分だけ拾い集めてしまう。
という恐ろしい状態になります。
これはまんま、判断基準が
「Aさんだから! 良いの!」
の様にとんでもないほどネジが外れてしまっている状態ですね。
この時は確証バイアスで歪んだ情報の取り方をしてしまっているので
本人の中では幸福物質ドバドバの超ハイテンションMAXな状態かもしれませんが
まわりから見るとドン引きな見え方をしているかもしれませんね。
ちなみに、暴力彼氏と別れられない女性
というのもこういったものの例でよく目にします。
これは【共依存】も含んできますが、自分の価値観を歪ませて誰かに付き合っている意味では確証バイアスがかかっているとも言えます。
人は自分を客観視できない生き物
自分の能力を客観視するのは非常に難しく、実は周りとの乖離はものすごくあります。
統計調査によると、周りと自己の認識がずれている人は実に85%も居るのだとか!
以下、Forbesの記事を引用します
組織心理学者のターシャ・ユーリックは新著『Insight(洞察力)』で、多くの人が習得していると思っているが実は習得できていない「自己認識」について書いている。
ユーリックは自己認識を大幅に高めた人々を分析し、数百件もの先行研究を調べ、なぜ人にはこれほど大きな盲点があるのか、それを変えるためにはどうしたらよいのかを説明している。
自己認識はキャリアの成功に不可欠だ。自己認識ができている人は仕事ができ昇進しやすく、効率的に部下を統率する。自己認識ができている社員が多い会社は、より強固な財務業績を収めている。
ユーリックが行った調査の結果、95%の人が自分は自己認識ができていると思っているものの、本当に自己認識ができているのはわずか10~15%であることが分かった。その理由は3つある。
自己認識って驚くほど甘いんですよね。
多分僕もめっちゃ低くて甘いです。
自分の中の印象と、周りから聞いた自分の印象の乖離が激しいので。
これの何がいけないかというと
理想の自分を形作っているつもりでも、第3者視点ではそこまでの状態になっていないという事が挙げられます。
この場合も
【都合のいい自分】
を吸い上げてくる確証バイアスに
「理想の自分と遜色なくなってきたな!」
と理解が流されてしまっているわけです。
これはもちろん誰にでも起こりえる事ですが、正しく自分を認識できるのは
自分ではなく、常に第3者だという事を念頭に置いておきましょう。
この場合は
自分を信じすぎない様に。
確証バイアスを上手く使うには?
強い自分を常に創造し続ける
所謂日本語の指すビッグマウスの事です。
自分は強いんだ、自分は世界一だ、自分はチャンピオンだ。
とスポーツ選手がよく言ってますね。
引き寄せの法則に通づるところもありますが、あれでいいんです。
自分は強い、自分は最強だと鼓舞し続けることによって
最強になる為の情報
ばかり目に付くようになります。
健康、筋力、心地よい睡眠など。
とにかく最強になる為の都合のいい情報です。
皆さんもSNSなどでタイムラインをするすると確認している時、やはりその時に気になる情報しか入ってこないのではないでしょうか。
これを自分の脳に言い聞かせるのが、あの
「俺は最強!」
という行為なのです。
この、成功へのカンフル剤の様な使い方は
自らに課す確証と、それに付随する努力が不可欠です。
しかし、必ず加速剤の様に結果へ近づく為の一歩になります。
俺は世界一のバスケットボールプレイヤーだ!
少し前の話題ですが
現在も現役のレブロン・ジェイムスが言ったセリフです。
参考リンクはこちら
彼は現役の世界最高のプレイヤーであり
それを自覚しており
この発言をした当時は
NBA FINALで王手をかけられ、がけっぷちに追い込まれる
負けた試合の後のインタビューで発されたものです。
彼の中ではまだ勝つ確証があるという事。
これほど強烈なかかり具合もないでしょうね。
その自信があるからこそ
彼は世界一の選手まで上り詰められたのでしょう。
積み重ねで自分の強さを手に入れよう!
確証バイアスのかかった認知への歪みは
人間のお茶目な脳の機能であり
個性を形作るものでもあり
状況により、敵にも見方にもなりえます。
上手く味方にして、付き合っていきましょう。
新しい自己が創れるようになるかも!
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