ミームもしくはインターネット・ミームという言葉を聞いたことがありますか?
ミームは学問としても提唱されるほど、掘る範囲の広い考え方であるとともに、人類の進化を考える上で重要な概念です。
実は形や概念として分類されるミームはいくつもあります。
今回はミームとは主にどういったものか?
簡単に考えると何を指しているのかについて解説していきます。
インターネット・ミームとは?
インターネット・ミーム(Internet meme)とはネット環境を通じて広がる行動や考え方の総称。
ミームは模倣をして考え方が伝わっていくことを指していますので、そのインターネット版というわけです。
例えば、金曜ロードショーで『天空の城ラピュタ』が放送されるたびにTwitterで『バルス』が唱えられますよね。
すっかり恒例となりましたが、毎年行われることによってユーザーに伝播し、大きくなった事象の代表です。
そして、あれは宗教ミームの一種とも言えます。
ああいった、様式的に残っていく概念は、まさにインターネット・ミームです。
また、一過性ではなく受け継がれる流行を指しているとも言えます。
「流行なら、テレビなどの媒体でも作れるのでは?」
という疑問も生じるかと思いますが、インターネットとテレビの違いはインターネットに個人の発信能力が付随するということです。
発信することができるようになると、改良や自身の考えを付与する余地が生まれてきます。
これらが、インターネットによって発達したミームの新しい形態なのです。
ミームをムーブメントとして上手く使い、マーケティングに用いることもできます。
多くのパロディを生んだ『100日後に死ぬワニ』もインターネット・ミームと言えますね。
企画自体に人を惹きつける効果があり、アイデアのシュールさから多くのパロディを生み出しました。
そして『〇〇という縛りで何かをする』や『よくね?』という文化を残しました。
ミームとは
語源となっているミームは脳内の情報として保存されて、他の脳へ複製可能な情報とされます。
また日本語では『模倣子』『模伝子』『意伝子』といった風に訳され、模倣する事、伝えることを主眼としていることが分かります。
元々は、生物学者のリチャード・ドーキンスの有名な著書『利己的な遺伝子』の中で述べられたものです。
メリアム=ウェブスター辞典によれば、「ミーム(meme)」とは「文化の中で人から人へと拡がっていくアイデア・行動・スタイル・慣習」である
引用元:wikipedia
言い方はわかり辛いですが、要は『人を通じて残っていく考え方』と解釈すればいいでしょう。
仕事の技術や知識。社会性や習慣など色々な物に分類され、それら文化的な情報を人が人を通じて伝えていく考え方です。
ミームは遺伝子との類推から生まれた概念である。それはミームが「進化」する仕組みを、遺伝子が進化する仕組みとの類推で考察できるということである。つまり遺伝子が生物を形成する情報であるように、ミームは文化を形成する情報であり、進化する。
さらに遺伝子の進化とミームの進化は無関係ではなく、相互に影響しあいながら進化する。
引用元:wikipedia
こういった考えから、宗教はミームの一種であると考えることができます。
宗教だけではなく、集団化や同じ振る舞いの強要、などはミームであると言えます。
ミームという言葉自体はドーキンスの提唱後にミーム額という位置づけがされ、学者によって細かい解釈は様々です。
固く解釈するならば『人類の文化進化』という事が挙げられます。
ネット上の集団の加速化について
>> サイバーカスケードとは ネットで集まってしまう即席集団について
集団内での同調の危険性
>> エコーチェンバーエフェクトとは 認識がコミュニティの常識に歪められる
ミームを解り易く考える
ミームは解り易く考えるなら、概念の伝播や広がりだと捉えることができます。
今回紹介しているインターネット・ミームで世界的に有名な物の一つがマンデラエフェクトです。
マンデラエフェクトは、作家のフィオナ・ブルームによって提唱された概念の1つ。
内容を彼のブログに掲載することで爆発的に世界に広まり、賛同者を多数得ました。
その内容は「自分の記憶の中ではネルソン・マンデラ氏はすでに死んでおり、葬儀の映像も克明に覚えている」という物。
ちなみにこの提言をした時マンデラはまだ存命の2010年。
しかし、ブルームの意見に賛同する者が多く現れました。不思議ですよね。
マンデラエフェクトに対する明確な学術的答え自体は出ていないのですが、これ自体を一種のミームとする見方があります。
世界の記憶が塗り替えられる!?
>> マンデラエフェクト(効果) オーストラリアとニュージーランドは世界地図で何処?
文化拡散の側面
カルチャーとしてのミームを捉えるならば、有名な物に欧米男性のスキンヘッド流行が挙げられます。
スキンヘッドの流行は、かのバスケットボールの神様マイケル・ジョーダンが作ったとされており、若ハゲだった彼が早くに髪を無くすスタイルを取ったことから1990年代所とうに流行し、文化として定着しました。
また、日本独自のインターネット・ミームとしては以下の様なものが考えられます。
仕事猫に関する一連のコラ画像。
古い物ではぐぬぬのコラ画像なども。
画像の改変物は海外でも流行っていますね。
その他文章でも見ることができます。
黒塗りの高級車がその代表例ですね。ひたすら元ネタを改変し生き続けています。
元ネタを改変する。というのが、ミームの本質である『模倣行為』に根差しているというわけです。
結局流行って概念が生き残ってれば
何でもミームって言えるのよね
ここまで頑張ってきた説明を無に還すな……
ミーム学を専攻する人以外にとっては、そういう単語もあるのかと覚えるのがいいかもしれませんね。
この世は夢幻か?
>> 水槽の脳とは この世界は脳が見ている仮想現実か【哲学】
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