サイバーカスケードとは ネットで集まってしまう即席集団について

心理学・人間関係

ネット上にはマイノリティは存在しない。

そんな考えを持ったことがありませんか?

ネット上であなたの好きな物を投稿したとします。

ちょっとニッチジャンルで、友人にも公開していないような趣味です。

しかし、ネット上ではあっという間に拡散され同好の士が集まります。

「あ、私の趣味ってそんなにおかしくなかったんだ」

こう思ってしまう事もあるかもしれません。

しかし、こういったネット上で普段はマイノリティなものでも志を同じくする人が集まる現象をさす言葉があります。

それが今回紹介するサイバーカスケードです。

闇の人格
闇の人格

ネットって小さい承認欲求が満たしやすいの

タグを付ければすぐ人が見てくれるから

はむらいと
はむらいと

実際にリアルより見てもらえる可能性は

グンと高いからね

闇の人格
闇の人格

そこに依存するようになったらダメなのよ

色々な状況があり、いろいろな欲求があり。

人が行動をする理由は様々ですが、そうした様を冷静に指摘したり、こういう心理現象だと解説する物もあります。

自分の意見の柔軟性を失わない様に。

騙されやすさと向き合って自分を見つめ直す
>> 騙されやすい人の特徴とは 詐欺を防ぐために気を付けたい性格

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サイバーカスケードとは その意味

人の集まり

主にネット上で同じ思想の者同士で集まりやすくなる現象のこと。

集団極性化の一種。

アメリカの憲法学者キャス・サンスティーンの提唱によります。

ネット上はマイノリティな意見でも検索機能などによって、賛同者が集まりやすくそういった極端なコミュニティを形成しやすいす。

それらを【サイバー】と呼んでいるわけですね。

サイバーカスケードは差別主義を助長しやすいとされています。

閉鎖空間では極化した意見が飛び交い、それを賛同する者しか残りません。

反対論者や意見者は排斥され、コミュニティはその偏った意見の濃度を増していきます。

こういった曲化したコミュニティの形成によって、中の人間の意見も非常に偏ったものになっていきます。

その典型例がエコーチェンバーエフェクトと呼ばれるものです。

怪しい宗教を信じ込んでしまう理由
>> エコーチェンバーエフェクトとは 認識がコミュニティの常識に歪められる

また、これに限らず単純な集団化は色々な思考力を奪う可能性を秘めており、非常に危険です。

特に教祖チックな振る舞いをする人は集金目的でやっている事も多く、周りも信者で固められている為「この人スゲー!」となりがちです。

自分の意見をまっすぐ見つめ直せるかがこういったところに堕ちない為の指標になります。

何故サロンは危険なのか
>> 集団化の危険性 多数が持つ暴力性と頭脳の鈍化について 【警鐘】

サイバーカスケードの例

サイバーカスケードにはポジティブな事例とネガティブな事例が存在します。

これはどちらも同じ能力すなわち『捜索』を用いた例です。

また、インターネットによる爆発的な広がりをインターネット・ミームと呼称する場合があります。

ミームについては下記の記事をご覧ください。

インターネットによる情報の伝達
>> インターネット・ミームとは? 模倣と情報による人類の進化について

ポジティブな例

  1. 探し物をする人がネットに投稿する
  2. 善意で人々が拡散する
  3. 地域的に近い人間など有志によって周辺地域の情報が集まる
  4. 探し物が見つかる

といった構造です。

これはサイバーカスケードが上手く働いた例で。

『探してあげたい』『見つけてあげたい』と思った人たちの善意によって捜索隊が大きくなり、結果成果が得られた事になります。

ただし、こういった善意の例であっても本当に善意で拡散されている物かはわからない為、安易な拡散助長も注意が必要です。

例えば『人を探しています』という投稿があったとします。

人助け観点から言えば、当然いいねやRTをして拡散してあげたいのですが。

発信者がストーカーや法を犯す何者かであった場合はどうでしょうか。

尋ね人の居る地域を特定した事によって、犯罪を助長してしまう可能性があるのです。

ネガティブな例

  1. 誰かがどうしようもない内容の動画や差別発言などをする
  2. それらが大炎上する
  3. ネット特定版が現れ炎上者のプライベートがあっという間に暴かれる
  4. 暴かれた後も延々と嫌がらせを受け続ける

もともと炎上する何かをやってしまったので、言ってしまえば身から出た錆ですが、それでも一度炎上するとこういった事例は加速度的に見て取れますよね。

例えばバカッター。

ツイッター上でバカな行いをして炎上をする話です。

以前、食品提供現場で衛生面を疑うような行動をワザと行い、それを動画投稿するという行為が度々粉われました。

現在は下火になりましたが、これらによって個人情報を特定され人生終了という例も……。

もちろん企業母体からしかるべき制裁を受けるバカッターも居ましたね。

特定班と呼ばれる臨時で集合したネットの調査部隊の善悪は、非常に危ういバランスで保たれているのです。

皆が言っているからは正しくない

癒しの空間

皆が言っているから正しい。

という事は決してありません。

むしろネット上ではそうした集団を形成しやすい事をし提起しているのが、サイバーカスケードなのです。

集まりやすく、発信もし易いネット媒体というのは、あっという間にマイノリティの概念を覆し、コミュニティ内で常識を作ってしまいます。

ネットによって凝り固まった意見は、正常性を失わせ現実世界との乖離を引き起こしたり、極論を振りかざす様にと様々な悪影響も考えられます。

ネットの世界を横断する場合は『肯定も否定もその集団の中でだけ、ただの側面に過ぎない』ということを肝に銘じて活動してください。

あなたの判断が、ネットの高速集団化現象によって狂ってしまいませんように。

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