パーティ編成をする上で、どうしても隙が生まれてしまうものです。
たった3体で全てのパターンをカバーするのは当然無理で、むしろそんなパーティがあったら上級者がこぞって使うでしょう。
今回は初手デオキシスという、あえてクッションポケモンを先頭に置いた構成において考慮しづらい『デオキシス対チルタリス』を例にして『初手の逃げ道の探し方』を考えていきます。
パーティの立ち回りでどうしても勝てないと思ってる人は、これをヒントに自分のパーティに当てはめてみてください。
デオキシス対チルタリス
まず通常のデオキシス対チルタリスという対面を見ていきましょう。
シールド数 | 勝敗 |
0枚同士 | 〇 |
1枚同士 | × |
2枚同士 | × |
この対面結果は単純に、以下の事実から成り立っています。
- デオキシス側はいわなだれを2発あてれば勝てる
- ゴッドバードの発動よりいわなだれの方が早い
- 通常技の押し合いではチルタリスが有利
で、今回はゴッドバードよりもいわなだれの方が早いというのが重要です。
いわなだれは消費エネルギー45。
カウンターはチャージ量が7(2ターン)ですので、7回(14ターン)で貯まります。
ゴッドバードは消費エネルが同じく45ですが、りゅうのいぶきがチャージ量3(1ターン)なので、15ターンかかり、1ターンズレているのです。
まずこれがデオキシス側の利点です。
そうするとデオキシスはいわなだれを任意のタイミングで打てるという事になり、とりあえず一発は打つことができます。
これは最速打ちしても構いません。
そして15ターンのりゅうのいぶきとゴッドバードを受けたとして恐らくこんな体面になります。
デオキシス | チルタリス | |
HP | 41 | 66 |
エネルギー | 11 | 0 |
シールド残 | 2 | 2 |
差し込みのあり無しによって多少変わりますが、お互いにHPは50%を切ります。
はい、ではここで交代をしてみましょう。
シャドウカイリキーに。
上のダメージ表を引き継ぐとこうなる筈です。
| Sカイリキー | チルタリス |
HP | 121 | 66 |
エネルギー | 0 | 3 |
シールド残 | 2 | 2 |
交代ターンにりゅうのいぶきがシャドウカイリキーに入ってこうなる、というわけですね。
さて、ここでカイリキーのダメージソースを見てみましょう。
まずカウンターが5。
そしてクロスチョップが26入ります。
つまり、カウンター8回とクロスチョップで決着が付きます。
この情報を頭に入れてる人はあまり居ないでしょう。
さて、ここでもう1つ話を進めます。
チルタリスはカイリキーに対して先にりゅうのいぶきを打っている為、あと14ターンでゴッドバードが打てます。
対してカイリキーは14ターンでいわなだれを打つことができます。
つまりいわなだれが貯まるタイミングで同時発動が発生する可能性が非常に高いのです。
この時、カイリキーがクロスチョップを打つとどうなるでしょうか?
ゴッドバードを抱え落ちしたくないチルタリスは、恐らくシールドを貼るでしょう。
すると対面結果としてこのような状況が生まれる可能性が出てくるのです。
クロスチョップにシールドを貼らせて残りをカウンターで押し切った状態です。
あとカウンター2発で後続にクロスチョップを2発打つことも可能ですし、いわなだれを一発入れる事も可能です。
初手勝負としては劣勢でしたが、イーブンっぽくチルタリスを処理することができました。
デオキシスもまだ仕事はできるでしょう。
これ、なぜ起きるのかというと大きな要因がいくつかあります。
- 実はシャドウカイリキーは元々シールド1枚同士であればチルタリスに勝てる
- デオキシスを消耗して繋ぐことでシールド1枚同士という勝負に疑似的に持ち込んでいる
- チルタリス側はカイリキーに有利だと思っているので、対面を引かないことが多い
といった事があげられます。
もしこういった編成で、誰で戦ってもチルタリスはやや苦手。
といったパーティを使っている場合は、こうして苦手なポケモンを繋いでいく事で対面をより複雑にして突破することが可能になります。
そうするとぐちゃぐちゃになった相手のパーティを瓦解させて、少ない勝ちを拾えるかもしれません。
ピンポイントな対面の探し方
上で紹介した様なピンポイントな対面は以下の手順で探すとイイです。
- 自分の初手を決める
- パーティ全体で重いポケモンが初手に出てきたと仮定する
- 技2の最速発動までをシミュレートしてみる
- 残りを後続のポケモンで引き継ぐパターンを考えてみる
最近ウェザーボール持ちが増えたので、高速回転できるパターンが増えました。
初手のポケモンとの相性がパーティ全体で悪くても、回転数と攻撃力で勝っていれば今回の例のようなパターンが眠っているかもしれません。
特に、高速かつ攻撃力の高いシャドウユキノオーやアローラキュウコン、他のカウンター族などでこういったパターンはありそうですね。
逆にスリーパーやマリルリなど、技の出が遅かったり技1がダメージソースにならない場合はこういった無理やりな立ち回りは成立しません。
その点を踏まえて、攻撃力の高いポケモンに引く。
というのも考えてみると良いかも。
一見苦手なポケモンも力を合わせて突破できる
今回最も重要だったのは、パーティ全体でやや苦手なポケモンも、相手の技の速度とこちらの合計攻撃力を知っていればやや有利に立ち回れるという事です。
紹介した組み合わせ以外にも当然似たようなものは存在し、知っているだけでも立ち回りの幅が広がります。
初手のポケモンがやや苦手だと思っているポケモンでも、実際に対峙した時後続と合わせて有利になる組み合わせはないかどうか、今回の様に検証してみてください。
もしかしたら新しい勝ち筋が1つ増えるかも知れません。
コメント