なぜか問い合わせの時に、わざわざ嫌味を言ってくる人って居ませんか?
元上司が取引先になって「今ヒマ?」とか。
「そんなにビックリするほど仕事来ないでしょ」とか。
「閑散期だから何とかならない?」とか。
言ってる本人は前口上で特に意味もなく言っているのかもしれませんが、言われている方はたまったもんではありません。
ちくちく、積み積み。相手へのマイナス評価を溜めていきます。
やがて、その工場を使う人の周りには新しいつながりと最古参しか居なくなってしまいます。
変化をもたらしてくれる実力のある中堅との取引を、自ら潰しちゃってるんですよね。
そんなことにならない為にも、普段自分がこういう言動を発していないか一緒にヨクヨク思い返してみましょう。
嫌味を言い続けて相手の心が離れてしまった事例
私の昔の取引相手で、仕事ができると評判の方が居たのです。
仮にZさんとします。
そのZさんは周りからも仕事ができると評判でしたが、一つだけ大きな欠点がありました。
部下や目下に頼みごとをする時、一言多いんですよね。
嫌味というには微妙なラインの嫌味が。
Zさんの嫌味は単体なら可愛い物で、さながら『相棒』の『ヒマ課長』の様な「暇か?」程度の物ですが、とにかく数が多いんです。
私も立場的に下の立場だった為、その嫌味かどうか微妙なラインの嫌味を常に言われ続ける立場で下。
電話のたびに。
言わなきゃいいのに。
しかしZさんの場合はもう生涯の癖になっていたのでしょう。
誰も注意してくれないし、自身で意識をすることもありません。
Zさんからの電話はある程度急ぎの物が多く、若い私は最初は張り切って電話を受けていましたが、次第に居留守を使う様になりました。
もちろん、返事はします。
40分後とか微妙なタイミングで。
メッセージで。
何故なら、メッセージ上であれば口からついて出る嫌味もどきが発信されなかったからです。
ここに気付いた私は、わざと連絡に一拍置く機会を設ける様になりました。
次第にZさんとのやり取りは少しずつ少なくなっていき。無事余分なお小言を言われない程度の連絡数に減少したのです。
はい、これが今回の主題である『嫌味を言うと人は離れる』です。
主題の『離れていった人』とは私のことでした。
お互いに仕事を失う危険性
私はZさんからの発注を受ける立場でしたが、会社的には受けても受けなくてもという微妙な内容の仕事が多く他のタスクとの判断によるところがありました。
こうして次第にお互いのやり取りが少なくなると必然的に仕事を振る、フラれるという立場すらなくなっていきます。
そうこうしているうちに、連絡が異常に少なくなりました。
Zさんにとっては『電話先で微妙な嫌味を聞いてくれる人』という立場の人を新たに見つける必要があった為、私以外にターゲットが移ったのだと、後から知りました。
もちろん、Zさんがそれを意識してやっているわけではありません。
あくまで、本人が意識できない癖なのです。
今ヒマ?は返答に困る
この話の起源とも言うべき「今ヒマ?」は降られると非常に困る単語です。
仕事をしているのですから、ヒマなわけはありません。
かといって、断るのもバツが悪い為渋々受けてしまうのが立場の弱い人が摂る行動となります。
もちろん、いい結果を生むときもありますが、悪い結果を生むときもあります。
「今ヒマ?」というのは強い立場の人が、己の立場を使って希望を割り込ませているのとまったく変わらないのです。
言動は相手の状況を思いやっているようですが、目下の人にとってはそれを言われた時点で束縛されているも同然の言葉。
だからこそ上の立場の人、上流工程の立場の人にはこういった言葉を使っていただきたくないのです。
何故嫌味を言ってしまうのか?
先程から書いている通り、こうした「今ヒマ?」を使う人達は、嫌味を言っている自覚が全くと言っていいほどありません。
中には自覚のあるいやらしい人も居ますが、そんな人とはとっとと縁を切るべきです。
自覚の無いパターンに関しては、自分としては相手の状況を伺いつつかつ、コミュニケーションをとっているつもりなので、なんなら2つ位最初に差し出している、といった心象の人さえいます。
勿論それは言っている方の勝手な解釈であって、言われている方がイライラしているなどとは微塵も思っていないでしょう。
こういったあいまいな言葉のダメなところは、気遣いのつもりで発していても受け取り手の気分次第で良い物にも悪い物にも変化しうるという処です。
「ヒマ」って持て余してるとバカみたいですからね、基本的には嫌味に聞こえてしまう物なのです。
人を見下している?
こういった事例では、意識していなくとも自分の優位性の誇示や人を見下しているケースがあります。
厄介です。
ヒマだとか、これくらい行けるだろう、とか言う前にまず相手の状況を勝手に想像すること自体がエゴだと知ることが大切です。
この言い方を常にしている人の元には、長期の継続の仕事がなかなか集まってきません。
記事のタイトルにあるように人が離れていってしまうからです。
事故に対する評価が少し高く、周りに対する評価が低い。
意識に差があると人が寄り付かなくなってしまうのは当然の摂理なのです。
「今ヒマ?」を「お忙しい処すみません」に変えて進めていくだけで、随分と楽になるシーンが沢山あるのに、それを実行できずにいます。
相手の状況をうかがう時、会話が途切れてとりなそうとする時、相手のことを見下した言動を癖にしていないか、自分でもよく振り返ってみましょう。
ここを抑えるだけで、あなたのファンが増えることでしょう。
コメント