2021.3.31・20:00より1週間交代タイマーが30秒になるルールが発表されました。
これにより、明確に戦術変更を余儀なくされ、多くのプレイヤーが混乱する事態に。
交代時間が変わるだけでそんなに環境が変わるのか?
について具体的に考えていきましょう。
交換時間30秒の弊害
交換時間のクールタイムが短くなることによって何が起こるでしょうか?
まず公開タイマーは従来60秒でしたので仕様的にはこの様になります。
60秒→30秒。
半減された交代時間において、ポケモンが取れる行動がかなり制限されてくるのです。
まず、技2の発動には約5秒掛かります。
ゲージを貯める為に技1を打つ時間もありますから、当然それだけできる行動というのは絞られていきます。
例えば、2ターン技を5回打った時点で5秒。
お互いにその時点で技2を打てる状態まで貯まるとすれば、互いに技を打った時点で25秒以上が経過し、クールタイムをほぼ消化しているのです。
これが60秒ルールとの大きな違いです。
60秒ルールではこの後相手ともう一度技の打ち合いをする、という場面に突入していました。
それを回避する為にわざと技を打たなかったりなどの戦術も取れました。
しかし今回30秒のクールタイムになったことで、苦手対面を作られても技2を2回打てば交換まで時間が稼げる。
という事象が出来上がったのです。
高速回転ポケモンが強い
前述の通り、高速で技を繰り出せるポケモン達が強くなっています。
というか『弱点が緩和されている』という捉え方をしてもいいでしょう。
とにかく非常に扱いやすいです。
ポケモンGOにおいて技2を高速で繰り出す基準は、おおよそ10ターン目。
多めに見て12ターン目にチャージが完了するかどうかを境目に見てもいいでしょう。
例えばカイリキーは2ターン技のカウンターを5発。
即ち10ターンチャージをするとクロスチョップが貯まります。
これは多くの組み合わせの中でも早く強力な方であり、今回の評価の指針になると言えます。
丁度チャージ時間も5秒と短いですからね。
この枠に当てはまるポケモンはかなり多いですが、あなたが普段強いと思っているポケモンも多く混ざっている事でしょう。
代表的な例を記載していきます。
もちろん、ここに収めていない例も沢山居ますので、近似のポケモンを探してみてください。
チャージターン | ポケモン | 技1 | 技2 |
8→8→8→8 | ニョロトノ フライゴン | マッドショット | ウェザーボール ドラゴンクロー |
9→9→9→9 | ダーテング | バークアウト | リーフブレード |
10→8→10→8 | Aキュウコン ユキノオー ラウラージ ザングース エレキブル | こなゆき こなゆき マッドショット シャドークロー でんきショック | ウェザーボール ウェザーボール ハイドロカノン つじぎり れいとうパンチ |
10→10→10→10 | デオキシス カイリキー ネギガナイト ミュウ エレキブル Gマッギョ | カウンター カウンター カウンター シャドークロー ワイルドボルト マッドショット | サイコブースト クロスチョップ つじぎり(リフブレ) なみのり ワイルドボルト いわなだれ |
この様に組み合わせは色々な方向性であります。
条件としては繰り出す技のゲージ消費が最小の35~45.
技1によるチャージ効率は3.5以上といった感じです。
ツンベアーのこなゆき+なみのりもミュウの組み合わせと同じ考えで打てるなど、普段見ないポケモンでもここに名を連ねることができます。
ただし、これらはあくまでも相対的に評価が上がるポケモンや技構成なだけであり、そもそも効率の悪い技の打ち方をしていたら負けてしまうので注意しましょう。
重要性の下がる項目
この、対面時間の減少と技2連発で逃げ切れる仕様になったため、個別対面の重要性がググっと下がりました。
如何に重要性の下がる項目をあげていきます。
- 初手の出し勝ちだし負け
- 攻撃力の低いポケモンによる有利対面
- 3ターン技・4ターン技
- 釣り出しギミック
- 自己バフ・相手デバフの弱体化
順に解説していきます。
出し勝ち出し負けはどうでもいい
交代のクールタイムが短くなったことによる影響は出し勝ち出し負けにも影響を及ぼします。
まず、貯め引き・即引きに関わらず一瞬クッションに引いてもいい状況を
トリデプスの弱体化
トリデプスの様な低攻撃力に超耐久・飛行狩りという役割特化のポケモンのアドバンテージがかなり消えてしました。
トリデプスの様なポケモンは対面をロックしてこそ、その強みを発揮できたのです。
対面をロックするとは完全有利なポケモンと完全不利なポケモンを対面させること。
例えばトリデプス対エアームドや草ポケモン対ラグラージなどがこれにあたります。
もともとタイマー1分仕様でこれらのことが可能になっていましたが、今回の30秒ルールでは前述したようにスペシャルアタック3回で交代タイマーの超過。
普通に考えると2回プラスアルファで交換時間が来てしまいます。
つまり対面絶対不利側でも事前にチャージした技で乗り切ったり、逆に有利側の特にトリデプスなどは戦闘時間が短すぎて相手を倒せないと言う状況が発生するようになりました。
これにより、トリデプスの為に操作した対面の恩恵が半分以下になってしまったのです。
ねんりきが隙をつくる
これは特に初手の話です。
例えば初手対面でスリーパー対ドクロッグの対面が作れたとします。
スリーパー側は、ねんりきを打ちたいのでまず相手が交換することが分かっていてもねんりきを打たざるを得ません。
相手は即交換をしてきますので、ねんりきのダメージが相手には居るものの交代誤差で3ターンは硬直が続きます。
ここにファイアローや、ミュウが突っ込んでくるとどうでしょうか。
まず3ターン差がこの時点でできていますので、スリーパーが次の行動をとる時に生まれる差も考えると完全に4ターンの差が生まれます。
ファイアローはエネルギー効率で言うと16チャージ。というかあと二発打つとブレイブバードが打てます。
ほぼ打ち逃げ可能です。
ミュウの方もエネルギーで言うと16のアドバンテージを後続に対して持っていると言え、あと4発貯めるとワイルドボルトを放てる状態になります。
さらに二番手のミュウほど所持技不明なポケモンも居ない為、これも早退すると恐怖なことこの上ないです。
この様に、初手の硬直差による二手以降の動きの差がかなり上がってしまった為、初手に3ターン技や4ターン技を置くことは大きな隙を作るようになってしまったと言えます。
釣る行為は不要
最後に『釣る』というギミックについてです。
ポケモンGOのPVPにおける『釣る』という行為は従来、弱点が同じポケモンの通りを良くするために使われていました。
例えば、こちらのくさポケモンの1体目で相手のほのおかひこうを釣り出し、トリデプスで仕留めます。
すると2体目くさポケモンの通りは俄然よくなるわけです。
これは、相手に同じ役割のポケモンが入っていないことが多い為の構造となります。
二番手のヤミラミでマリルリを釣って、三番手のアローラガラガラを通すなどもこの動きです。
交代時間が通常の60秒クールである場合は、このギミックが成立しましたが、目まぐるしく攻守が入れ替わる30秒ルールでは有利不利を気にするよりどれだけ広く相手を見れるか、という事の方が重要です。
従って、弱点が被る『釣り出しによるギミック』が成立しにくくなっています。
グロウパンチとアシッドボム
グロウパンチとアシッドボムは、時間による影響の大きい技の一つです。
特にグロウパンチを何度も積んだチャーレムやズルズキンを止めるのは至難の業で、フィニッシャーとしても重用される重要な要素でした。
しかし、対面の有利不利が30秒で入れ替わってしまう子のルールでは、せっかくグロウパンチで攻撃力を上げてもスリーパーやデオキシスを投げられたり、ゴーストポケモンを投げられることにより恩恵が無くなってしまいます。
したがってこちらも後退せざるをえず、上げた攻撃力が台無しです。
アシッドボムも同様で、相手は食らっても交代さえしてしまえばいいわけでほぼ効果の無い技と言っても差し支えがありません。
というわけでこれらの技は、極力30秒期間では使用しない様に注意しましょう。
30秒ルールの基本まとめ
では30秒個体ルールの基本のおさらいです。
- 高速技のポケモンが有利
- 初手の有利不利を気にしすぎない
- 対面時間が長い方が有利なポケモンがむしろ不利
- ギミックパーティは相対的に弱体化
これらを踏まえて、パーティを組んでいくことをお勧めします。
次回の記事では具体的に使えそうなポケモンを羅列していきますので、次回もお楽しみに。
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