キーボードの配列ってなんでアルファベット順に並んでないのか。
疑問に思った事はありませんか?
これは日本語では【クワーティ配列】などと呼ばれており、現代のキーボードのスタンダードになっている独特の配列です。
国によって若干カスタマイズされている事もありますが、基本アルファベットを使う処ではほぼ共通、これを基礎に組まれています。
今回はこの【QWERTY配列】とは?
いつ発生したのかについて書いていきたいと思います。
若い時分、ワープロは日本語入力で使ってたわ
チャットとか死ぬほど打つ機会が無いと
打つのそもそも早くならないよね
QWERTY配列とは
QWERTY配列とは、現在のキーボードのスタンダードタイプのキー配列の事。
左上、アルファベット部分の最初の6文字【QWERTY】を由来としています。
このよく見る現在のキー配列に最初になったのは1882年。
それ以前もいくつかタイプが存在し、当時のタイプライターに使われていました。
クリストファー・レイサム・ショールズが1867年に作成したタイプライターは単純なABCという順番の配列になっており、その見た目からピアノ型と呼ばれています。
3 5 7 9 N O P Q R S T U V W X Y Z
2 4 6 8 . A B C D E F G H I J K L M
これがその初期配列と言われている型です。
よく見て下さいね。何かおかしいところはありませんか?
はい「1」が無いのです。
実はこの時のタイプライターは「1(いち)」と「I(アイ)」を同じものとして扱っていたため、この様なキーになっていたのです。
省スペースの為の知恵だったのですね。よく考えられています。
QWERTY配列の歴史
現在のQWERTY配列が採用された、また発生した理由には諸説あって、主に以下のような理由と言われています。
- タイプライターの打ち込み速度を遅くし、つまりを防ぐ対策をした説
- セールスマンが、簡単に美しく「typewriter」という単語を打てるという触れ込みで売る為にこの様になった説
- 英文タイプライターとモールス信号の解釈が混ざって生まれた説
- 各社の初期型タイプライター制作会社がキー配列について特許を出願しており、それらの回避の為にぐちゃぐちゃになった説
この様にあります。
この中でも一番上の打ち込み速度を遅くする為というのは有力な説です。
当時のタイプライターを使う人達の打ち込み速度はすさまじく、原型となった通常配列のタイプライターでは、早く打ちすぎて機械が詰まってしまうという想定外の事態が発生しました。
これに対策する為に考案されたのが、現代のキーボードのスタンダードとなっているQWERTY配列なのです。
よくわからない配列にしてしまえば、タイプライターもミスタイプを減らす為にキー自体を確認しながら打つしかない。
というわけです。
現在はパソコンのキーボードに引き継がれている為、そんな事態など起こり得る筈もないのですが(問題が発生したら文字を消せばよい)。
当時は物理的な【詰まり】という問題が発生してしまうので、死活問題だったわけですね。
カリグラフ配列というその他のキー配列も1880年ダニは存在していましたが、製造メーカーのシェアを勝ち取った【QWERTY】が現在主流の配列として生き残る事となりました。
くぁwせdrftgyふじこlpとは
【くぁwせdrftgyふじこlp】とは日本発祥のネットスラング。
元ネタは旧2チャンネルの謎のスレッドより。
日本版QWERTY配列とも言える内容で、QWERTYの配列キーボードをローマ字打ちで3段目と2段目を交互に打つとこうなるといったもの。
最後までキーを打って【くぁwせdれftgyふじこlp;@:「」】と書く場合もあります。
通常は会話中において「意味が分からない、開いた口が塞がらない」といったニュアンスで使用します。
一種のお遊びですね。
セキュリティに見えるQWERTY
実は【QWERTY】は世界のトップ5のシェアを持つもう一つの称号があるのです。
それが【世界のワーストパスワード】といった内容の物。
ようするに一番登録されているパスワードです。
そのランクインするパスワードは毎回決まっているのですが、この5つが鉄板です。
- 123456
- 123456789
- 12345
- password
- qwerty
見事入っていますよね。
それだけ我々の生活に根差した文字列になったという事です。
しかし、手元で適当に打てるものをパスワードにしちゃうって、それならパスワードをパソコンに付箋で貼っておいた方がマシでは……?
これを読んでいるあなたは、こんな風に各種パスワードをわかり易いものにしてはいけませんよ?
キー配列の考案・開発から既に140年経とうとしているというのは驚きでしたが、こうして様式だけが残っている文化というのも興味深いですよね。
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