質問を質問で返すな 物事の慎重さから来る損失もあるということ

仕事術・自己研鑽

質問を質問で返すなと検索すると、真っ先にジョジョ4部の解説が出てきます。

プロでもやりがちな、勿体ない質問返しをやってしまっている人はいませんか?

今回は質問に質問を返すことで起こる『損失』について書いていきます。

実際に、どういった損失が起こるかを理解していないと、いつまで経っても似たようなことを繰り返します。

必ず、質問が来たら『本当に現在解決できない内容なのか?』を考えてから答えていきようにしましょう。

できるだけ生きたやり取りをするのが、いい返事のコツです。

そしてきっと、今回のケーススタディが将来の貴方の役に立つことになるでしょう。

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質問に質問をぶつけるのは効率が悪い

悩む男性

来た質問に対して質問を返すのは、非常に効率が悪いという事を、まず知ってもらいたいです。

まず、依頼者と作業者の間で質問という問題が1個以上堆積します。

そこに対して、さらなる質問を積み増す場合、問題がどんどん積み重なっていってしまいます。

人は1つ1つの内容が軽くとも、タスクが堆積すると手を出したがらない傾向にあります。

その為この状態が続くとお互いの動きが悪くなり、いつまで経っても問題が解決しない状態ができ上がるというわけです。

質問を質問で返すと依頼が減る

作業風景

次から依頼が減る。

作業者側の勿体ない点はこれに尽きます。

質問に対して質問で返すと、あなたに対する依頼が減っていきます。

信用と共に。

これが何故か起こるかというと、まず仕事上の依頼者側の質問はこういう意図だからです。

『依頼者側ではわからない事を解決してほしい』

これに対して。

『詳細が決まっていないから答えようが無い、こちらから質問をしたい』

と返すのは既にすれ違っていると思いませんか?

依頼者は『詳細の決まって居ないおおよその状態でも、平均的に答えられること』を求めて質問を送ってきているのです。

例えば何かの相場を聞かれている時は、平均的な受注の値段。

例えば何かの作業工数を聞かれている時は、平均的な日数の目安です。

その求めに対して「詳細が分からないから見積もりは出せない」「詳細が分からないから工数は出せない」と答えていたのでは質問の意図に反します。

依頼者側は、とっかかりの無い所から何とか概要を掴もうとプロに助けを求めているのに。

変にプロを気取って「詳細の無いモノには答えられない」とするなど愚の骨頂と言うわけです。

こういう事が度々続くと「あの人とのやり取りは無駄が発生して仕事にならない」と認識されます。

問題を解決してくれない人に、次の仕事は頼まないですよね?

実作業の実力が高いプロでも、こうしたところの気配りができなければいつか仕事が回ってこなくなるというわけです。

注意

もちろん、条件が確定した状態で正確に見積もりを出さないと言質を取られて危険な場合もあります。

しかし一筆『ただし、特定の条件が重なった時はこの限りではない』とすればいいだけの事。

ガードは固めつつ、受け答えは柔軟にしましょう。

著者の質問返されエピソード

時間

私はある見積もりを取る為に、専門外の内容であった為専門家に依頼を投げたました。

この様なシチュエーションでの見積もりをお願いしたいと。

  • クライアントの要望で追加仕様のアリ・ナシで見積もりが欲しい
  • 追加仕様がない場合はミニマムでいくら
  • 追加仕様がある場合はいくら
  • 予定がこうなった場合のパターンで積み増しでいくら

その相場を持ったうえで、クライアントととの会議に臨む予定でした。

しかし、結論から言うとこれが実行される事はありませんでした。

  • 相場で答えるのは危ない、シレッと仕様が追加されたら対応できない
  • 詳細が一部違っていたらズレる
  • ここが気になるからクライアントに答えさせてから質問してくれ

と返ってきた為です。

結局、クライアントにできる限りの質問をぶつけ、仕様概要を決めることで事なきを得ます。

しかし、クライアントと私の間でやりたかったことは、予算の骨組みを決めてしまう事だったのです。

例えばプロジェクトの基本が100万円だと決まれば、追加工数に応じて追加を払う意思はクライアントにもありました。

だから、見積もりの相談をしたのですが、初回の会議に空手形で臨むことになってしまいます。

結局依頼詳細から詰めて、後日見積もりを返事することに。

実質3日間ほどスタートが遅れてしまったのです。

さて、これは依頼された専門家の方からすると余計な火の粉を避けた事になります。

詳細の決まっていない物事を判断するのは危ういと判断したからです。

確かに1つの正しい判断ですが、その後私からその人に見積もり依頼を出すことは無くなりました。

これまで説明してきた通り、時間の無駄になるからです。

確かに予算を積み切れずに作業側が事故になる現場もあります。

しかし、このケースはクライアントの要望がふわふわしすぎていた為、むしろ制作側はある程度要望幅を自由に組んでイニシアチブを取りに行くことができたのです。

なのに、詳細が来るまで見積もりは出せないと突っ張ったせいで、逆にクライアントに予算都合を完全に握られる形となりました。

リスクを回避した後に、別のリスクが控えていたわけです。

この様に身内同士では、重宝されるのは返答の素早い方。

身内同士のやり取りでさえ慎重に物事を進めすぎていると、会社間で先手を打たれてしまうという悲しい話です。

色んな会社で、暇な社員の方と忙しい社員の方を見かけますよね。

忙しい社員は全てのレスポンスが早く、暇な社員をよく見るとそもそも質問や要望が集まってこないことに気が付いた時に、私は確信しました。

質問を質問で返してはならないと。

即レスこそ最も必要な要素であると。

そんなこんなで、あなたは質問を返す時、必ず一問は解決も添えて下さいね。

話の進行レベルが全然変わってきます。

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