あなたが選んだその商品、実はあなたにとっては損かも知れません!
えっ、うそ!?
と思ったそこのあなた、よく見ていって下さいね。
例えば
機種代金2万円、2万5千円、3万円のスマホが候補にあるとして、どれを選びますか?
えっと…2万五千円…?
それ実は…
携帯屋さんが最も儲かる、仕入れ値が低くて販売価格の高い、SHOPにとって利益率の良いスマホかも!
ええっ!?
なんで…??
今回紹介する『おとり効果』というのは、こうした選択肢の中から、利益率の高い商品を消費者自ら選ばせる為に使われることの多い心理学です!
早速掘り下げていきましょう。
商品を選ぶ時は
何となくじゃなくて、ちゃんと対価を見てね
おとり効果とは
おとり効果を知らないせいで、あなたも不必要だったり、ねじまがった買い物をしてしまっているかも。
おとり効果とは2つの選択肢で迷っている選択者に対して、第3の選択肢を提示し、その内容によって選択が誘導される効果を指します。
この第3の選択肢、実は前の2つよりかなり劣っていて、絶対に選ばない物です。
しかし選択の結果を誘導するべく、ある仕掛けが施してあります。
結果、選択者は誘導された答えの方を選択肢として選ぶというわけです。
いやいや、物の良し悪しくらい自分で見れるよ。そんなのに引っかかって誘導されるわけないじゃないか
へぇ…?
じゃあ次の具体例を見て見なさいよ。
おとり効果の具体例 実験例
3つのチョコを持ってきたからどれを買うか選んで
Aチョコパック | Bチョコパック | Cチョコパック | |
---|---|---|---|
価格 | 300円 | 400円 | 350円 |
容量 | 50g | 70g | 45g |
これは明らかにAだねはははっ
騙されないよ!
そう…
AはCに比べて値段も容量も良い!
こんなに簡単な選択は無いよ!
そう。じゃあこれを見て
Aチョコパック | Bチョコパック | |
価格 | 300円 | 400円 |
容量 | 50g | 70g |
あ、アレ…?
実はBの方がお得…?
そうね、あなたはAとCを比べて安心しちゃったけど
実はBの方がお得よね
くっ…ぐぬぬぬ
まさかこんな…!?
はい。以上が具体例となります。
掲載すれば簡単な話ですが、CというAよりも明らかにすべて劣った商品が出た為、Aに誘導されてしまったという例です。
もう一個例を出しましょう。今度は単純なものです。
ランチセットA | ランチセットB | |
価格 | 600円 | 800円 |
こういった選択肢の場合は。Aが最も売り上げ数が上がります。
では、Cを加えてみましょう。
ランチセットA | ランチセットB | ランチセットC | |
価格 | 600円 | 800円 | 1100円 |
この場合は、真ん中のBが販売数が伸びやすいのです。
な、なっとく行かない…
まぁそんなもんなのよ
実際表を見てそうなってると思うわ
AとBの単純な比較の場合は、どちらがより自分にとって良いか?
という比べた方で決着できます。
しかし、選択肢が3つになった場合は、更に考える内容が増えます。
というより増やされます。
「Aは何故安い? 品質が悪いから?」
「Cはなぜこんなに高い? 良い物を使っている?余計な高いものが含まれている?」
「よし、ここは安全策でBだ」
もしこれで原価が
- Aランチセット600円(原価145円)
- Bランチセット800円(原価150円)
- Cランチセット1100円(原価480円)
だったら、消費者は怒るかもしれませんね。
しかしBを選んでしまうんです。
他にもいろいろな手法があるわ。
単品ごとの値段を釣り上げて、セット販売をメチャクチャお得に見せたりとか。
えげつねぇな……。
業者は最初からセット販売の値段で想定して作ってるから
セットが売れればいいわけよ。
単品ならなおよし。
おとり効果の実験例
2018年、コロラド大学デンバー校と中国科学院の研究者は、中国の3つの食品工場で168人の労働者に対して行った実験を発表した。 実験の最初の20日間、労働者には、自分の手や作業場をきれいにするための消毒剤をスプレーボトル(消毒液をスプレーするのに使いやすい、普通の霧吹き)に入れた物を提供した。その後、研究者は、スプレーボトルの隣に、消毒液を使いづらい容器に入れた物、具体的に言うと消毒液をスクイズボトル(スポーツ選手がスポーツ飲料を飲むときによく使う水筒)や洗面器に入れた物を選択肢として労働者に提供した。このように「おとり選択肢」を提供した結果、スプレーボトルでちゃんと手や作業場を消毒する労働者は最初の60%から90%以上に増加した
引用元:wikipedia
自分に都合の悪い情報ばかりはいってくると、一番楽でマシな様に見えるものを選ぶようになります。
人間結構単純なんですよね。
ちなみに、選択肢に関わらず高いものを選ぶヴェブレン財・ヴェブレン効果というのもあります。
おとり効果の対処法
おとり効果の対処法として一番簡単なのは、自分にそれが必要な物かどうかです。
ランチセットの例を撮れば、店側は800円ランチを食べて欲しいのかもしれませんが。600円でお腹を満たせれば十分なのであれば、600円ランチで問題ないのです。
その他の選択肢が多い時に、全てを比較してしまうからおかしくなるのです。
比較すべきは商品同士ではなく、自分の価値観です。
「ランチには700円までしか使えない!」
と縛ってしまえば、そもそもAのセットしか頼めませんよね。
こうした選択肢の誘導は商品を扱う異常、全ての消費行動で起こります。
それは詐欺とか騙しとかを含まずとも、自然誘発的に発生してしまう物なのです。
消費は賢く行う
消費行動に関しては今回のおとり効果やヴェブレン財の様に、多くの心理学的効果が働いています。
それらを把握したうえで、
今の自分にとって何が必要なのか。
何故この消費行動をせねばならないのか。
そういった事を常に考えていける様になれば、要らない物を買わずにうまく出費と付き合っていけるかもしれませんね。
お金は有限です。
自分の行動と思考は自分で守りましょう。
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