この商品、買っても自分に合わなかったらどうしよう…。
これが全ての消費行動の共通項。
これを把握しているのとしていないのでは売り上げが大きく変わります。
マッチングリスク意識という行動心理学です。
この状況が発生することによって、購入者が購入することをためらったり、最終的に本当に買わなくなってしまったりという、業者側からすると非常に厄介な効果ですね。
日常的には、いつもと違う歯磨き粉に買い替える時。
入ったことの無いお店で食事をする時。
初めて買うブランドの洋服など。
多種多様な場面でこの心理効果が発生します。

あ、もしかして僕が行きつけの店に毎回行くのは…

安定を求めてのことだね。間違いなく
逆にこれを利用してマーケティングに生かしていく手法があります。
このマッチングリスク意識を取り払う事さえできれば、グンと成約率が上がったり、新規顧客が獲得できるわけですからね。
今回はそんなちょっと行動範囲を狭めてしまいそうな心理学を見ていきましょう。

でも同じ店の方が落ち着いて食事できるのよね…
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マッチングリスク意識とは

マッチングリスク意識とは、消費者がお金を使うシーンにおいて、購入後のマイナス面を考慮してしまう心理学。
先に紹介したような、お金を払うどのシチュエーションでも基本的に発生しうる効果です。
例えばコンビニでホットフードを買う時に、何時もは気にしない金額内でも妙に考えてしまう時がありませんか?
金額の大小にかかわらず、これらは基本的に発生しているのです。
また人によっては特に靴がここに深く関わってくるのではないでしょうか。
靴はメーカーによって若干基準のサイズに微差がありますが、使用者にとってはそれが満足できない差だったりします。
特につま先の幅や、甲の高さ、かかとの位置でお悩みの方も多いでしょう。
安定をとると、同じメーカーの同じシリーズを買い続けるのがもっとも心理的に安定することになります。
余談ですが、オプションにはマッチングリスク意識が起きづらいと個人的には思っています。
本体の購入には悩むのに、付属品の値段ってあんまり意識的に見ないんですよね。
特に車とか家とか高額であるほど。
保険もそうです。
この辺は購入者側としては逆に意識をちゃんと持つべき内容です。
マッチングリスク意識を回避し購買・契約に繋げる手法

売り手は意識の回避を、買い手は客観的な視点を求めることになるでしょう。
つまり、手法を知ることで売り手は売り方が、ひっくり返せば買い手は余計な出費を抑えることができます。
これを意識させない、あるいは意識しなくなってしまう手順は、ズバリ安心してしまうこと。
販売元を信じ切ってしまったり、何度も機会が訪れることで次第にそちらに好感を覚えてしまう状態です。
好感度が上がる方法、もしくは縛る方法といえば心理学ですよね。
代表的な物を紹介します。
この3つを上手く利用すると、大概危機回避能力が落ちてしまいマッチングリスク意識は飛びます。
簡単に説明すると、単純接触効果では何度も何度も遭遇することによって買い手からの好感度を上げます。
例えばCMの回数、路面広告の露出、訪問販売のなどなどなど…なんども機会が訪れるうちに、次第に好感度が上がってしまうのです。
特にCMの多い企業って知らず知らずのうちに好感度が上がっていますよね。
単純接触効果によってあがった好感度=信頼度として、商品購入につなげているのです。
返報性の原理は、相手に何かしてもらった時にこちらも何かを返したくなる心理。
例えばカーディーラーなどは当たり前ですが一件売れればでかいので、接客がとても丁寧ですよね。
また、来場で無料特典を配っていたり、先に何かを与えることによって買い手側の心理的障壁を下げるのに役立てているのです。
噂話は実は第三者には真実味を帯びて聞こえます。
信憑性が増して見えるのです。
これが利用されている手法をよく耳にしませんか?
そう、『利用者の声』です。
利用者の声は、同じ記述でも信憑性を固め、購買の障壁を下げる効果があります。
通販ページでも利用者の声という項目は必ずありますよね、こうした購買欲促進を狙ったものなのです。
その他

その他の主な手法では、返金保証を付けたり、定期申し込みの商品では初回特典として凄まじく安い額を提示してきたりします。
「買っても大丈夫」と思わせたり「ここまで安いならいいかな」とベネフィットで訴えたりします。
つまり「損はしていない気がする!」と思わせる手法なのです。
その他心理学で購買に繋がるものは数多くあります。
気になる方はこちらの記事欄をチェックしてみましょう!
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購入を悩むのは時間の無駄か

大概の買い物について、実は悩んでいる時間というのは『自分を納得させようと努める時間です』。
この様な状況において悩む事に意味はあるのでしょうか?
『悩む状況を楽しんでいる』のなら、大いに意味があるでしょう。
ウィンドウショッピングで、ああでもないこうでもないと言っている時を想像してみて下さい。
これはストレス解消に繋がっており、本人的には必要な時間の一つなのです。
対して、マッチングリスク意識が手伝って、ただ『悩んでいるフリ』もしくは『悩んでいる自分真剣』な場合はどうでしょう。
無駄ですよね。
色々な心理的作用がお呼んで悩んでいるふりをしていますが、こういう時は大概買う事の方に傾いていて自分を納得させる理由を探してるだけなのです。
例えば、『相場より高いけど緊急性が高いから買おう』の様な。
第三者的視点で白黒をつけるなら、今悩んでいる状況、例えば一ヶ月経った時に買う価値があるものかどうか。
そういう視点で考えてみるとイイでしょう。
もし、むしろ買おうか悩んでいる物を使いこなしたり、有効活用している自分が浮かぶならば、それは買った方が有意義な可能性が高いです。
反対に「1カ月後なら要らないかな…」と思うような物の場合は、もしかしたら本当に要らないものかもしれません。

悩み始めた時に自分の中で答えは決まってるのよねぇ…

あなたは心当たりがありますか?
というわけで、購買前の心理障壁についてのお話でした。
自分が過度にリスクを意識していないか?
もしくはリスクを無視しすぎていないかなど、考えることが沢山あると思います。
小さい買い物、大きい買い物問わず考えてみて下さいね。
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