報酬・ご褒美を与えると逆にやる気が下がってしまう現象をご存じですか?
書く言う私も若い頃、報酬は万人共通のやる気アップアイテムだと思っていました。
でも実は違うんです。
そういった心理的効果の事を、
アンダーマイニング効果と呼びます。
報酬=やる気ではないという事を念頭に、人に接してください。
報酬を与える事が。長期的にいい結果をもたらすとは限らないという事よ。
今回はそんなアンダーマイニング効果について、掘り下げていきましょう。
自発的マイナス効果を発揮する、インポスター症候群というのもあります。
あわせて見ていって下さいね。
アンダーマイニング効果とは
アンダーマイニングとは、内発的な動機付けによって行われた事。
仕事であったり、何かしらの作業であったり。
そういった事に対して、外発的動機付け所謂報酬を与える事によって、動機付けが低下する事を言います。
動機付け=やる気と解釈しましょう。
例えば――
好きでやっていたことに対して、金銭的な報酬が支払われると、逆に内部のやる気が減退する状況が想定されます。
「金の為にやったんじゃねぇのに…」
というのがいつしか
「報酬をくれないならやらない」
となっていく現象です。
自発的に何かをしている時に、
横やりで損得を意識させると
最終的に逆効果になるって事よ。
元のモチベーションが下がる
金に対する執着が増えるといったところ
はぁ~、お金くれないの?
マジホワイトキック~
それ、今の子知らないわ…
内発的動機付けと外発的動機付け
内発的動機づけとは、金銭や立場、仕事などの関係値に囚われずにその行動・活動を行いたいからやるという動機付けです。
メチャクチャ簡単に言うと趣味です。
例えばボトルシップを3年かけてチマチマ作っているとしましょう。
他人から見れば報酬もないのにその作業になぜ没頭しているのか、というのは中々理解しきるのが難しいです。
が、本人は黙々と作業をし続けることができます。
主な報酬は、自分の中にある作業工程の楽しさと完成までの期待感です。
しかしここに、横から無神経に
「あ、カッコイイー完成したら売ってよー」
何て調子で札束をひらひらさせてきたら、
趣味人としては「えっ」となりますよね。
内発的動機付けはこうした、外の報酬とは無縁だからこそ意志が強くなり、活動していけるものなのです。
自発的な無報酬ボランティアもこの類ですね、行為自体に達成感を感じる事で行動できます。
逆にそのボランティアに時給を設定されると、
「あ、これはお金のもらえる事だったんだ」
となり、そのボランティア行為に魅力を感じなくなってしまいます。
外発的動機付けである、お金が邪魔をしてしまったわけです。
報酬で失敗する具体例
ここまで軽く述べてきましたが、アンダーマイニング効果のシチュエーションになってしまうト、それ自体が失敗例とも言えます。
これは…
結構なケースでありそう…
勿体ないよね
この様に、良かれと思ってご褒美を与えても、相手の行動阻害になる事があるのです。
下手に褒めるのも難しい局面ですが、物理的なご褒美を上げるのが一番危ないのです。
子供をご褒美で釣って勉強をさせ続けるというのは、悪手であると理解しましょう。
エンハンシング効果
エンハンシング効果とは、簡単に言うとほめて伸ばす心理効果の事です。
母親の笑顔が見たくて勉強を頑張る。
父親に頭をなでて欲しくて勉強を頑張る。
といった内容を指します。
言葉や行動で与えられる報酬は、お金と違って直接的な価値は残りづらいですが、体験としてはとても重要な物になります。
それに応えようと成績を伸ばしていく子供は、うまくエンハンシング効果が働いていると言えるでしょう。
ここで重要なのは、頭の良さを褒める事ではありません。
子供の行動を褒める事なのです。
行動は自分によって選択したり、苦労したりしたものです。
そうした労力を褒められることによって、子供は素直にこれらを受け入れてさらに成績を伸ばしていきます。
もちろん、大人にも効果がちゃんとありますよ。
おなじく周りの期待で、成績が上がるという現象に、ピグマリオン効果があります。
褒めるのと物理的なご褒美は違うわ
相手を労う時はその辺の前後関係を意識して、観察してみてね
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