【せどり】流行りのせどりは古物商許可を持っているんだろうか?

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『せどり』という言葉が流行ってますね。

要するに転売という言葉を使うのを嫌ったネットビジネス界隈の方達が、せどりは儲かる!

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としきりに宣伝しているのですが、古物商許可について触れているツイートはほとんど見ない気がします。

本当にせどりで儲けているんですかね?

もしや違法状態なのでは?

ということで、せどりの基本を確認していきましょう。

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せどりとは

ショッピング

【せどり】の語源は、古本屋さんで背表紙を見て仕入れをする様から。

要するに、価値のある本を古書店で見つけそれを転売して利益を得る行為を語源としています。

行為としては現代でも変わらずに、物を安く仕入れて売る事をさして『せどり』と言う事が多いです。

漢字表記は『競取り』、旧字『糶取り』となります。

せどり自体が『競り』の変形で生き残った言葉なので、こういった事実があるんですよね。

そして昨今は、古本に限らず家電やCDや洗剤など。

要するに一般的に買える物は何でもといった感じで取り扱っている事が多いです。

安く仕入れて、高く売る。

商売の基本ですが、何故現代でこんなに盛り上がっている(様に見える)のでしょうか?

古物商許可とは

取引

世の中にはルールというものがあり、その中に古物商許可というものがあります。

『古物』という定義の物を取り扱う場合、商取引(リース含む)に関するルールがあり、これを守らないと法的に罰せられる危険があるのです。

凄く簡単に言うと『中古品を売る場合は資格が必要』ということですね。

だから通常の中古ショップで品物を仕入れて何処かのルートで売るという行為をしている時点で、既に古物を売買しているという状況になりますので古物商許可が必要ということです。

ちなみに古物の定義は以下。

  • 一回使用された物品である
  • 使用を目的として商取引された物品である
  • 上記の物品に手を入れた状態の物

世の中せどり講師さんがけっこうおりますが、ちゃんと教えているんでしょうか?

せどり講師の検索結果。

キャリアウーマン

古物の定義だと、結構な物品が引っかかりますよね?

特に『2番目の使用を目的として〜』は新品にも適用される為、かなりグレーなところです。

それに加えて、ハードオフせどりとかブックオフせどりとか、死ぬほど見かける気がするのですが……。

とくにハードオフは何でもおいている気がするので、結構引っかかるものがあるのですよね。

さて、古物状態の定義に加えて物品の定義というものがあります。

これらは『古物13品目』と呼ばれ、当然書籍も入っています。

  • 美術品
  • 衣類
  • 時計・宝飾品
  • 自動車
  • 自動二輪車・原付き
  • 自転車
  • 写真機
  • 事務機
  • 機械工具
  • 道具(CDやトレカを含む)
  • 皮革・ゴム製品
  • 書籍
  • 金券

トレカも入っていますし、事務機というのはパソコンやプリンターも入っています。

機械工具にはゲーム類が含まれる為、Nintendo Switchも含まれていますよ。

うん、これはなんか、せどりをに安易に手を出している人たちは犯罪の匂いがしますね。

特に『電脳せどり』大丈夫なのか??

となりますね。

だって、日用品よりおもちゃとか進めている時がありますよ。

中古家電やせどりや漫画全巻せどりもしきりに勧められているのを見ます。

これらも当然『古物』です。

古物に含まれないもの

アドバイス

逆に古物に含まれない物品もあります。

鉄道車両や庭石など通常取り扱うことがないものが主ですが、その中に消耗品という項目があります。

消耗品には化粧品やサプリメントなどが含まれる為、使用済み物品を売るのはOKということですね。

さらに、元と用途が違うハンドメイド商品や、空き缶や古紙などは資源になる為古物に該当しません。

だからハンドメイド商品を売るのは、この場合合法だったりします。

メルカリはOK?

マーケット

ここまで紹介してきたように、古物を売る行為が『商売』であると判断された場合に違法になります。

『商売』にあたる状態とは、継続や反復して行われる利益を伴った行為であるということです。

だから例えば特定の金券や特定のパソコン部品をどこからか仕入れてきて、フリマアプリで定期的に出品し利益を得ている場合は商行為とみなされます。

こうなると古物商許可が必要となり、罰せられる可能性が出てきます。

つまり、単発でフリマアプリを使って取引している分には見逃してくれるということですね。

『結局友人に有料で譲る』という行為との線引が難しい為、ある程度ゆるく作ってあるということでしょう。

これは他の法律なんかにも言えます。

適用条件の最初の判定が少し曖昧なのです。

しかし、ネット上であろうが何だろうが『古物』に該当していて『商取引』と見なされれば、やはり古物商許可が必要です。

素人の転売行為は危険

不安な男性

素人の転売行為はここまで語ってきた通り、黒に近いグレーに引っかかっている説です。

とても危険。

とくに、隙間時間にせどりで稼げるなどと宣伝している人たちは、もっと古物商許可に触れるべきではないでしょうか。

仮に教えた人の稼ぎが1回、2回なら商取引と見なされないかも知れませんが、もし何かで一斉摘発が起きてしまったら、即お縄ですよ。

その辺考えてちゃんと動いているのでしょうか……。

と気になる処です。

また、一部無在庫転売の様なやり方を行っている人も居るようですが、禁止行為の『所有権が自分の物でない物を売る』というケースで見なされてもお縄です。

『今は見逃されているだけ』と考えるのが妥当でしょう。

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