ツァイガルニク効果とは 期待を与える脳の心理で恋愛にも使える【具体例】

心理学・人間関係

一見マイナスの様に見える心理的効果も使い道があります。

今回紹介するツァイガルニク効果は、恋愛や購買欲など、人間の『気になる』に直結した心理効果。

これらを駆使すれば、自分の能力を意図的に伸ばしたり、異性やクライアントからのオファーを操作することができるかも!?

今回は、この魅力を引き出す心理学の基本と使い方について詳しく語っていきます。

闇の人格
闇の人格

……。

はむらいと
はむらいと

……。

実はですね…。

…。

…。

探求者
探求者

えっ、なに…?

この間? まだなの!?

この待つ時間が、よい期待を生むのです。

探求者
探求者

何?! どういうこと!!

はむらいと
はむらいと

ツァイガルニク効果は、未完了タスクに対する心理効果に言及した心理学なんだ。

未完了タスク=続きがある→続きが気になる様に誘導する。

これらの道筋をうまく利用して、自分の魅力や力を最大限引き出していきましょう!

一方、未完了のタスクの所為で、心身的に疲れていくといった心理効果も存在します。

エメットの法則です。

これは仕事を先延ばしにした時に、ずるずると脳内の緊張状態を使ってしまい疲弊してしまうという法則です。

合わせて読みたい エメットの法則とは 仕事を先延ばしにすると体力を消耗するデメリット!

人気記事 ダニング=クルーガー効果とは 能力と自信は反比例する!?

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ツァイガルニク効果とは

由来

ツァイガルニク効果は、マーケティング手法によく利用される心的効果の1つ。

『人は完了したタスクより、未完了タスクの方が遥かに印象に残る』といった内容を主軸としています。

ドイツの心理学者クルト・レヴィンの提唱した “人が目標に向かうと緊張が生まれ、目標を達成すると緊張は解消される” という内容を、旧ソビエトの心理学者ブルーマ・ツァイガルニクが実験によって証明しました。

ツァイガルニクの実験

1927年にツァイガルニクが行ったとされる、レヴィンの理論の証明実験の内容を紹介します。

ツァイガルニクの実験
  • 被験者を2つのグループに分ける
  • 被験者グループに複数の課題を与える。種類は多く用意する
  • グループAには課題を最後まで行わせる
  • グループBには課題を中断させる
  • 課題は両グループとも全てやらせる(中断グループは途中で次の課題へ)
  • 課題の終了後に、取り組んだ課題の内容について質問をする

この質問というのは、途中で与えた課題の内容についてです。

課題の内容を覚えていたのは、勿論課題を完遂したグループではなく、課題を完遂できなかったグループだったのです。

その差は実に1.9倍ほどにもなりました。

闇の人格
闇の人格

途中で取り上げられて、モヤモヤしたほうが中身を覚えてるって事ね

はむらいと
はむらいと

そんな感じ

ツァイガルニク効果の応用例

中断タスクの方が人の印象に残り、それらを『最後まで完遂したい』という一連の流れが、ツァイガルニク効果をマーケティングに利用した方法です。

例えばこんな感じ。

気になる続きはCMのあとで…!

試し読みの続きはこちらから購入いただけます

あなたの健康を蝕むある物質とは…今夜19時!

この様に結論まで話さずに、続きが気になる要素を入れることによって、目的の番組を見せたり、WEBページを見せる様に誘導しようとします。

闇の人格
闇の人格

ピアノコピーも似た様なこと言ってるわね

はむらいと
はむらいと

有名な心理学や戦略を突き詰めると、どこかで合流するなぁ

TVCMや続き物のドラマ、連載漫画の場合は特に次回に続く表現を打たなくてはいけません。

我々は日常的にこういった『中断タスク』の中にいるのです。

ちなみにこのタスクの中断による印象の強さの度合いは、その取り組み中だった物事に対する興味の度合い、さらに達成直前であるほど強くなります。

例えば、次回クライマックスと煽られるドラマであったりすると、その度合いが強くなります。

意図的に中断タスクを仕込むと継続率が増す

これはゲーム類で特に使われるテクニックです。

理想のパーティや、理想の環境が完成してしまうと、人はそのゲームに飽きてしまいます。

しかし、常に完結しない状況を用意してやればどうでしょうか?

そう。続けざるを得なくなるんです。

しかもここまでかけた労力も勿体ないと考えて。

こうして継続性というより中毒性を生むことで、ユーザー離れを防いでいるんです。

日常に、ツァイガルニク効果を駆使した罠が潜んでいるんですよ?

合わせて読みたい サンクコストバイアスとは もったいなくてやめられないの理由

恋愛面のツァイガルニク効果

恋愛テクニックでよく言われるのが、相手と全ての行動を行い、満足させてしまわない事。

『まだまだ一緒にやりたい事があるのに…もう時間なの?』と相手に思わせると、次回のデートに続く。

というのが良く言われている事です。

これをツァイガルニク効果的に解釈するなら、恋愛全体の内容が未完了タスク。

『まだ相手の魅力を出し切っていない』

『次回は別のことを一緒にしたい』

という期待を相手に煽ることができます。

これらが転じて『あの人にまた会いたい』となるわけですね。

ずるいやり口です。

ちなみに、シンデレラのガラスの靴もこれに該当しています。

未完了タスクの積みすぎに注意

脳に負け癖を残さない配慮

未完了タスクを積みすぎると、「自分は何も完了でき無い奴」といった印象も残ります。

これを防ぐためには、ある程度この効果を利用したらさっさと消化して終わらせてしまう事です。

タスクは必ず意識で完了できるように刷り込むことで、さらに強固な自分にすることができます。

未練や未到達を原動力にする

何か重大なタスクを達成した瞬間に、持続力や継続力と共に、主たる能力が無くなってしまう人っていますよね。

燃え尽き症候群です。

これって何か、難関大学の入試や大手企業への入社で燃え尽きる人たちに共通していませんか?

そう、こういった面も、このツァイガルニク効果の正しさを証明してしまっているのです。

例えば、大型のプロジェクトがローンチして一息をつく。

確かにプロジェクト単位で見れば成功ですが、あなたの人生で見れば、まだまだ道半ば。

ということは、まだ達成や到達をしたと判断するのは早いのです。

どんな取り組みでもマラソン、あるいはそれ以上の物の様に捉えて、息を切らせず、油断しないように走りたいものですね。

ツァイガルニクは継続性の面で見ればいい面を、目標達成時には悪い面が見えてくる効果です。

上手く使い分けて、自身のレベルアップや売り上げの向上などに利用してください。

闇の人格
闇の人格

毎日の継続に終わりはないわ

自分の中で勝手にゴールを決めないことが、実は一番大切かもね

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