シャルパンティエ効果とは 伝える技術と想像力を助ける広告コピー

心理学・人間関係

人に物を解り易く伝える為には、どうすればいいでしょうか?

答えは『聞き慣れていて、耳慣れた物に例える』です。

例えば、この記事の公開の少し前に発売された白いレッドブル

私はフレーバーをMONSTERのパイプラインパンチや不二家のネクターに例えました。

ようするにピーチフレーバーですね。

これはそれぞれを飲んだことのある人には非常に伝わりやすいです。

コカ・コーラーエナジーの評価を行った時も『1.7倍のドクター・ペッパー』と例えました。

ドクペ好きには伝わりやすいのではないでしょうか。

こうした物を何かに例えて伝えるという事を、今回は考えていきます。

そう、シャルパンティエ効果です。

探求者
探求者

なるほど、他の身近な物に例えるんだね

はむらいと
はむらいと

マンモスはゾウにでっかいキバと毛をはやした動物

とかね

探求者
探求者

……。

はむらいと
はむらいと

まぁ、例えだから

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シャルパンティエ効果とは

栄養価

シャルパンティエ効果とは『同じ重さの物でも、外観などのイメージによって重さが変わって感じられる現象』を指します。

  • 黒光りする段ボールとライトグリーンの段ボールでは、黒光りをする段ボールの方が重く感じる。
  • 鉄アレイ1㎏と綿1㎏では、鉄アレイの方が重く感じられる。
  • 地球上の全人類と地球上の全アリでは、人間の方が大きいので重く感じられる

これらの例は前提として全て同じ重さで、という条件が付きます。

しかし、物を考える時には元々のイメージの様なものがあり、そのイメージが刷り込みのような条件で我々の認知を歪めているということなのです。

鉄アレイと綿なんかいい例で、本来1㎏となっていれば1㎏のはずです。

ですが我々は金属が固く重たい物である事を知ってしまっている為、何となく鉄アレイの方が重そうに感じるのです。

元々はこの様に重さの心理効果を表すことの説明に用いられたものですが、現代では様々な例えに引用されます。

特に『物を身近なイメージで例え伝わりやすくする』といった狙いの時に用います。

例えば『東京ドーム○個分の広さ』や『100人乗っても大丈夫』などなど。

『レモン○個分のビタミンC』というのもこのシャルパンティエ効果にあたります。

lemonの栄養価による例え
ネットで有名なレモンの知識の画像。
※作者不明なので問題がある場合は外します。

この画像はただの煽りですが……。

少し例に出しましたが、実はこれ商品を売る時に非常に役に立つテクニックなのです。

特に『100人乗っても大丈夫』などは、イナバ物置さんの有名なキャッチコピーです。

これが『7tの衝撃にも耐えられる!』とかだったらどうでしょう。

イマイチピンと来ませんよね?

100人ってものすごく想像し易くて、桁も三桁だし解り易いのです。

そういった計算され尽くしたコピーを載せることにより、オリジナリティと機能性の両面のスムーズな訴求に成功している言えますね。

この広告コピー考えた人はガチの天才。

角砂糖10個分

コーラの画像

『甘い物は体に良くない!』ということで角砂糖10個分という表現が使われることもある、コカ・コーラの350ml缶。

そう、これもシャルパンティエ効果を利用した説明です。

『砂糖の摂りすぎは体に良くない』『角砂糖の形は誰でも想像しやすい』『身近な炭酸飲料であるコーラ』これらの条件が重なって、この表現は誰にでもわかりやすくなっているのです。

これらは勿論万人に共通であればあるほど例え先としてわかりやすくなります。

では中規模の月額サービスを進める場合はどうでしょうか?

値段に関する例えを確認してみましょう。

例えば3000~4000円程度の代金の物を進める時にに「1日1回缶コーヒーを我慢すればいいのです」と宣伝するわけです。

この例えは、受け手が達成しやすいと思っている事であればあるほど、簡単に受け入れられます。

3000~4000円のなにかであれば

  • 飲み会を一回我慢するだけで!
  • 缶コーヒーを1日1本我慢するだけで!
  • これが4000円、2回分でマッサージ1回分ですよ!

などなど、この様に例えることができます。

万人にが感じ取りやすい例文で例えるのは、シャルパンティエ効果を活かす上では必須の課題なのです。

『当社比10倍!』よりも、その分野で最も有名な商品の『5倍!』といった方が、インパクトがあるわけです。

例えすぎた文章は違和感

疑問がいっぱい

多すぎる情報や慣れてしまった例え、さらに微妙になじみの無い例えは、例える前の情報よりも伝わらないことが往々にしてあります。

ここでは悪い例を考えていきましょう。

情報過多
このカプセルには様々な栄養素が入っており、鉄分はホウレンソウ10個分。ビタミンCはレモン30個分。アルギニンは…。

などなど、羅列だけされても全く伝わってきません。

もはや見慣れすぎた表現

『レモン○○分のビタミンC』は、あまりにも多く使われてしまっている為、あえて読み飛ばす人が居ます。

確かに例えとしては非常に適切なのですが、インパクトを残すという意味では既に意味の無いところまで来ています。

例えが下手

強調表現として使ったつもりが、中途半端な例えになってしまった為逆に印象を弱めてしまう場合があります。

例えばドリンク剤のコピーがあるとして『リポビタンDの2倍のタウリンを配合』と言われてもイマイチピンと来ません。

そもそもタウリンが何に使われているか、というのが一般には浸透していませんし、リポDのタウリンが多いのか少ないのかも普通は知りません。

素直に『コーヒーの約3倍のカフェイン』とでも銘打った方が伝わります。

この様に、言葉を組み立てた人の実力が如実に出てしまうのも、シャルパンティエ効果を用いた文章作りの特徴の一つです。

闇の人格
闇の人格

『誰』に『何』を伝えるのが目的なのか、という事を考えるのは大前提よ

はむらいと
はむらいと

ペルソナは大事です。

それらを踏まえた上で、シャルパンティエ効果を上手く取り入れて表現の幅を天の川銀河30個分並に広げましょう。

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