保育園は何故増えないのか 児童待機が無くならない理由

教育

保育所が少なくて困っている親御さんが多いですよね。

今回は何故増えないのか、についての初歩的な知識のまとめとなります。

この記事は、将来の周辺移住の不安や知識的なモヤモヤを一部解消したい方に、読んでもらおうという記事です。

私は子供が居ませんが、親戚の子の面倒をよく見に行きますので、土日休日などは保育士さんの苦労を数%感じる事があります。

本当に大変なお仕事ですよね。

だから、ちょっとだけ世の中で何が起こっているかを見てみましょう。

文末では、専業主婦でも保育園に入れる方法を紹介しております。

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保育所・保育園が不足している理由

お金が無く、参入障壁が高い

このお金が無い、というのはどういう事でしょうか。

保育所も、人が働いている以上労働対価が発生しなければなりません。

つまり、ビジネスとしての側面が出てくるわけですが、例えば下記の様に経営側にはかなり厳しい条件があります。

◆認可保育所の条件一例

  • 0歳児には1人当たり3.3平方メートルの確保
  • 子供3人に対して保育士1人の設置

というものがあります。

経営観点から見ると非常にハードルが高いですよね。

認可保育所の認定は上記の様に条件が厳しいですが、認可外保育所の場合は幾分開業までのハードルが下がります。

しかし、無認可保育所の場合…

優遇措置を受けられない

という状況が発生してしまいます。

認可保育所であれば補助金等の優遇措置によって、ある程度補填が効きますが、そもそもの参入障壁も高く土地確保が必要なビジネスであることが一番の課題なのです。

やる気があれば保育所事業に参入できる、といったものではありません。

そもそもお子さんの命を預かる仕事ですので、設置要項を簡単にしてしまうと、悪質な業者が参入したうえで、悪徳ビジネスの温床になってしまいます。

それらを防ぐために参入障壁が高いのですが、同時にこの優遇措置の壁の高さが、不足のボトルネックになってしまっているのですね。

儲けが出すぎてしまうとビジネス側面が強くなりすぎて、変な保育所が乱立する。

最悪の可能性を回避する為のこうした措置なのです。

はむらいと
はむらいと

儲かるところには変な業者が湧くんですよ。
2018~2019年で言うとタピオカ屋の乱立とか。

実は保育士も不足している

保育士に限らず、医療従事者や、介護者が常に不足している。

というニュースを、あなたも一度は聞いた事があるのではないでしょうか。

実は女性の働き方の変化に敏感になってきた昨今、需要が高まる一方で、保育士も常に不足しているのが現状です。

人を介助する仕事は、需要があるにも関わらず、低賃金になっています。それは何故でしょうか?

低賃金になる流れと結果
・ルールの枠上で設けなければならない土地や人の配置に関する制限が存在する

・人を配置することによって、固定費が増える

・膨らむ固定費に対して、赤字の可能性を排除しなければならい

・人数を削ることはできないので、個々の歳費をカットせざるを得ない

・結果、低賃金でニーズは高いという矛盾した状態が生まれる

・就職希望者が減る

これが現状常に抱えている問題の一つです。

この内容は、悪循環しているというよりは、徐々に賃金が落ちるところまで落ちてきた、という感じです。

また、一般的な業務に比べて勤務時間も長く、一括りにできないストレス問題などを慢性的に抱えています。

保育の需要は高まるが年々子供が減っている

需要が高まっていると書きましたが、それに対して出生率は年々減っているのが現状です。

18年の出生数91.8万人、最低を更新 出生率は1.42 
厚生労働省が7日に発表した人口動態統計によると、2018年に生まれた子どもの数(出生数)は91万8397人で過去最低を更新した。3年連続で100万人を割った。1人の女性が生涯に産む子どもの数にあたる合計特殊出生率は1.42と、17年から0.01ポイント下がった。低下は3年連続だ。晩産化や結婚をしない人が増えている影響が大きい。

引用元:日本経済新聞

出生率が張っているという事は、入所してくる子供は将来減っていくという事になります。

『需要の声』はあるが『ビジネスとしては先が見えない』

参入障壁が高いだけでなく、こういった観点からも、私立の保育所が増えない理由を抱えています。

公立の保育所は増えないのか?

公立の保育所は、地方自治体としても
『人道的に建ててやりたいけど…』という思いはあります。

しかし、先ほどまでに提示したお金の面の問題から、予算を回しづらくなっています。

また、自由な働き方を推進するのと逆の話題になりますが、子供は親とともに在るべし、という考え方も残っているのも現状。

積極的に公立保育所を建てていくのは、世間の無用なバッシングを避ける意味でも、非常に厳しい状況です。

特に、土地の取得から子供不足で廃園になり、将来的に土地が余る問題などは数十年以上前から論じられています。

子供の出生率低下は国も最大級の懸念

以前、「産める人には3人産んで欲しい」といった発言で話題になった政治家の方が居ましたが個人的には、この考え方には国力・生産の観点から賛成です(発信の仕方は難しいですが)。

ただし、現状三人でも人口減少を止められないといった試算もあります。

子供が増えない→保育所を増やせない→保育所が無いから子供を産めない→国力低下

というのは非常に悪しき循環になっていて、どこを対策の柱とし、戦闘とすればいいかが非常に難しい問題です。

個人的に稼ぐ必要が多くなってきたという事です。

夫婦のダブルワークにしても、主夫もしくは主婦が在宅で働き、自分達で子供の面倒も見るなど。

こうした事を社会全体で、考える時期に来ていますね。

保育の将来をを訴える先は

基本的に公立保育所を中心に論点として見る場合、地方自治体の判断に委ねられます。
国政選挙よりは地方選挙の方が影響力が高いという事です。

地方選挙の時にそれぞれの候補者が何を訴えているのかについて、候補者の生の主張やウェブサイトに子供・育児・保育に関する内容があるかどうかが、1つの観点になります。

はむらいと
はむらいと

実際に自分や家族にとって、必要な時に選挙を必ずやっているわけでもないし
希望した法案がちゃんと施行されても10年かかったなど
関係が無くなってしまう人が多いと思います。

NPO法人などで取り組んでいる方達も居ますし、ライフワークに近い考え方で、生涯関わるべき問題と捉えて居る方ももちろんいます。

しかし、実態としては、『困っている親』の方が数年で入れ替わっていく為、訴えが継承されづらいですよね。

まとめていると、なんとなく暗い話題が多くなってしまいました。

どうして増えないか、日本の人口推移と自治体の苦悩が大きく関係しているのですね。

はむらいと
はむらいと

根本的な解決にならないけど
親の近くに住む、っていうのが選択肢の一つではありますね。
おじいちゃんおばあちゃん子の、優しい子に育つかも。

優良記事紹介

専業主婦でも保育園に入れられる、という内容を解説しています。

ぽけこさんの記事です。

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