現状維持バイアスとは 外し方と考え方を知って克服しよう!

心理学・人間関係

このバイアスを破壊する方法を今回は特集していきます。

現状維持バイアスは生活に欠かせないものですが、反対に現在の能力や境遇から抜け出せないファクターでもあります。

これを意図的に破壊して克服することで、あたらしいステージへ踏み出すことができたり、転じて収入が変わったり生活様式がガラリと変わったりするかもしれません。

夢のままで終わらせない「ああいう風になりたい」を実行するためにも、現状維持バイアスの破壊方法を知っておきましょう。

闇の人格
闇の人格

大体こういうのって必要だから進化してるんだけどね

はむらいと
はむらいと

そうね

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現状維持バイアスとは

アンニュイな男性

現状維持バイアスとは変化を嫌って、大きな変化となる出来事を避ける行動や考え方のこと。

仕事、恋愛、家の環境など「良くないな」と感じたり「こっちの方が良いかも」と感じることでも何となくそのまま続けてしまったり放置してしまう状態。

何故ならリスクの回避を優先する本能が働く為、いつまで立っても状況が変わらないのです。>> プロスペクト理論

例えば、現状の職場の環境が悪く退職を考えていると仮定しましょう。

退職を考えているのですから、次の職場を探しつつ現在の仕事をシュリンクしていけばいいのですが、ここでリスクを妄想します。

「もし、他社への面接中に今の会社の人と遭遇したらどうしよう」

「もし、就活に失敗して新調する予定のスーツが無駄になったらどうしよう」

「勢い会社を辞めたら二ート?今貯金いくらあったっけ?」

などなど。そうしてリスクのことばかりを考えた結果【やらない理由】がどんどん積み重なってしまうのです。

こうして結果的に今の状況をズルズルズルズル続けてしまうのが現状維持バイアス。

端から聞くと「意志の弱い人の話でしょ?」となるかもしれませんが、人間結構抜け出せない物なんですよ。

何故現状維持バイアスが備わっているのか

脳味噌

現状維持バイアスも元を辿れば【危機回避本能】であったり【生存本能】であったり、生き延びる為の本能なのです。

ハロー効果正常性バイアスもそうですが、これらの獲得には太古の人間がより効率的に生き延びる為の条件が備わっています。

エネルギーの節約、大きなリスクの回避、判断を自分より他人に委ねるなど、より確率の高い生き残り方を選択し続けた結果染み付いた本能なのです。

したがって現状維持バイアス自体が働くことはおかしい事ではなく、生物種としては極めて正常だという事です。

ただし、生活や命の保障が手厚くなった現代ではこれらを意図的に取り外し、個人をより進化させていく必要があります。

人間が大物に惹かれる理由
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現状維持バイアスの破壊と外し方

破壊行動

さて、この様に本能に根差した現状維持バイアスですが、自身の成長や進化にはちょっと邪魔です。

なので意図的に外していきましょう。

以下に現状維持バイアスを外そうとする場合に思い出してほしい項目を記述していきます。

客観的な評価

書籍

定期的に自身の思考や行動の客観的な評価を行いましょう。

例えば転職はどうでしょうか?

現状の会社に居る方が就職活動などの余計な事をしなくて済むし、体力的には楽かもしれません。

しかし、候補に挙げた転職先では、年収が60万円伸びる見込みがあり勤務時間も変わらないとします。

転職しない手はありませんよね?

勿論人間関係など色々な物が絡むでしょうが、そもそも転職を考えている時点で会社の人間関係は一度捨てようとしているのです。

「だったらその場合転職してしまった方が遥かに賢いのでは?」

という自分を俯瞰して見れる自分が必要です。

『~すべき』を取り払う

偉い人

【こうするべき】という思考は現状維持の典型で、虚構の常識の積み重ねです。

何故なら、今までの経験からの積み重ねによる結論だから。

積み重ねにより洗練された考え方は、非常に効率的な反面変化を嫌います。

それが一番効率化されていると信じているからです。

しかし、技術革新などによる環境の変化で、常識が変わりつつある場合はどうでしょうか?

そうです、いままでの【こうするべき】が次の手段にとってかわられるかもしれないのです。

「○○はこうするべきだ!」と発信した時に、ふと思い返してみてください。

現代に合っているのか、ということを。

ベテランほど動かないと知る

ベテランの職人

物事に成熟するほど、新しい事に挑戦しようとはしなくなります。

それは、今までのやり方である程度成功や生活の保障がされており、かつ自身の技術ややり方に信頼を置いているからです。

【こうするべき】という思考と同じものですね。

この様にベテランは『現状の方が良い』『現状はベストに近い』と知っているので、これ以上の成長が見込めません。

やり方を変えた場合のリスクの方が高い、と思考しますからね。

これはどのジャンルでもそうで、例えばスポーツチームの監督などは、新しく出てきた戦術を勉強しないと勝率が当然の様に落ちます。

時代の変化についていけないからです。

こういった時にベテランの思考に頼る事を止めましょう。

第三者にアドバイスを求める

電話をする人

これらの客観性を確保する為に、どうするべきか対応を悩んでいる項目がある場合に、第三者に意見を求めるという方法があります。

第三者はなるべく悩んでいる項目に関して素人で、その項目に直接損益が発生しない人が良いでしょう。

そうすると、その人の立場から見た客観的な意見が飛び出てきます。

それは素人の意見になるかもしれませんが、あなたの現状を外野から俯瞰的に捉えた意見でもあります。いわば外から見たおかしなことであったり、改善点なのです。

あなたがその分野のプロであってもムッとならずに、一度そのアドバイスを受け止めてみましょう。

古い常識や概念を打ち破るヒントが隠されているかもしれません。

現状維持は退化だと知る

進化するサル

環境と価値観が創造されどんどん移り変わっていく現代において、現状維持は退化の象徴でもあります。

通過にしたってただ保持しているだけでは、経済成長し緩やかにインフレした場合は相対的に損になってしまいます。

現状を維持する事よりも、現状をより良くすることに努め、努力することが現代を賢く生き抜く術なのです。

だから、現状維持バイアスを意識的に破壊して脱出していく必要があります。

あなたの中の常識から脱出して、より洗練された知恵を掴みよりよい生活へシフトしていきましょう。

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