人間一つのきっかけに対して両極に位置する感情を抱いてしまう事があります。
この感情は【アンビバレンス】と呼ばれ、どんな人間にも存在するものです。
例えば……
人と食事をする時
→『好きな食材ではあるけど、オススメされると食べたくない』
好きなアーティストのライブが始まった瞬間
→『高揚感で吐きそうになる半面、なぜか帰りたくなる』
という内容の現象ですね。
勉強しろって怒られると、途端にやる気なくなるよね。
怒られているというシチュエーションでは、やらなければいけない状況を与えられたという前提がまず働きます。
理性でもやらなければならない事に対する理解はしているのですが、気分は逆に随分落ち込み実行には移せないでいる状態になります。
恋愛テクニックなどにも、このアンビバレンスが使われるシーンがあるのですが、今回は特に自分の操り方に焦点を当てていきましょう。
その選択、どちらが貴方にとって利益がありますか?
反射的に出てくるアンビバレンスに気付こう
具体例を出してからの振り返りとなりますが、両価性の定義はwikiによると次の通りです。
アンビバレンス(ambivalence)とは、ある対象に対して、相反する感情を同時に持ったり、相反する態度を同時に示すこと[1]。ドイツ語のアンビヴァレンツ(ambivalenz)に由来する。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%93%E3%83%90%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B9
ブログを読みに来てくれるお前ら、愛しているぜ
上のセリフを見てどう思うでしょうか?
・「あ、好いてくれてる。私も好きだよー」
・「なんやこのウサギ、うっさんくさいのうー」
多分、ほとんどの人がどっちの感想もほぼ同時に湧いてきますよね。
勿論読んでいる本人の警戒心なども関係してきます。
この様に『相反する感情が反射的に湧いてくること:』というのは特段珍しくなく、誰でも経験する事なのです。
そして重要なのは『反射的に出てきた、必要のない方の感情に答えを操られない』という事です。
これを定義するのは、あなたが損をしない為ですね。
冒頭にきましたが、アーティストのライブに来てアンビバレンスが働いて出てきた
『何故か帰りたい…』
を選択してしまったら、ただただ損になるのは、誰の目にも明らかですね。
『アンビバレンスというものがある』という事をまず意識してください。
そして、反射的にそれらの心理作用に操られない様にしましょう。
本当にその行動が解くかどうか、あなたの理性は知っている筈です。
思春期に抑圧されて過ごしてはいないか?
思春期や反抗心真っ盛りな時にもこれらは別の形で顕在化しやすいです。
しかし、もっと危険なことがあります。
それはいい子であろうとすることを強要された結果の我慢つまり抑圧です。
アンビバレンスの発達はプラス面とマイナス面があり、プラス面としては多面的な物の捉え方、それらを使った冷静な判断があります。
これらが人生の早い段階で発現してしまうと、どうでしょうか?
例えば、こうする子が良い子だと散々と周りから言われ続ける環境があるとします周りを怒らせない為、その「良い子」であることを守ろうとします。
そして周りの大人の望む形の子供になってしまうそれが本人の望まない形であってもです。
もし、大人の望む通りに振舞い、反対に抑えていた方が本心であるとしたら。
そしてそれが長期化していたとすると、非常に危険であることも覚えておきましょう。
長く本心に嘘をつきすぎて、本心が迷子になってしまっているかもしれません。
現状、過去を含めて、数多の中に浮かんだ行動が、反対的な物なのか、本心だったのか、少し整理しておきましょう。
常に【自分を俯瞰する自分】が必要
過去を整理し、反射的に出てくるアンビバレンスに気付ける様になったら、段々と自分の状況を見る事ができる、自分自身を観察する第三者の自分を意識していきましょう。
自分制御への第一歩です。
もし、状況が発生したと気づけた場合は、冷静に対処しましょう。
・この感情や答えは何故出てきた?
→原因の追究
・この答えは目的に対してどうだ?どっちが目的地の方を向いている?
→選択肢の補助
冷静に…冷静に
気分はその時だけの物かも知れない 問題なければ利を追求しよう
状況判断は原因と目的をハッキリ分けて行ってください。
原因に対して怒りが発生する可能性もありますが、選択肢というのは大体目的地に向かって進む場合どちらがより優れているかを判断するものなので、そこを重要視して考えてみましょう。
もちろん途中で目的そのものを変更しなければいけない事も出てきます。
しかしまず、自身の整理の為に、現状の目的に対して出てきた答えのどちらがより理想に近いかを抑えておく必要があります。
そして、自分にとって利益になる事をなるべく選択していきましょう。
あまりに本心と反対になる事が続くと、先に記した抑圧でストレスが発生してしまいますが、それも冷静になっていれば解決できる問題かもしれません。
大切なのは状況を分析して、知り、それを選択したという確固たる自信なのです。
アンビバレンスはどこにでもある 治し方はあるのか
向き合い方
もう1度言いますが、両価性は何処にでも誰にでも潜んでいます。
今回の記事はずーっとそれについて語っています。
なのでまず下記を心にとどめておきましょう。
- アンビバレンスというものがある
- いつ発生してもおかしくはない
- どちらが本心なのか絶対に俯瞰する
- 今利益のある方を選ぶ
- 我慢しすぎていたら、本心を許してくれる人に頼る
これらをよく理解しましょう。
心理学は対人で使わなくても、知っているだけで、心の均衡を保てるシーンがたくさんあります。
それは本人にまず作用してくるからですね 。
治し方=捉え方
アンビバレンスは、あなたの中に潜んで存在しておりそもそも【治す】という分野ではありません。
考え方としては『共存する』や『コントロールする』といった類のものです。
まず存在を認める。その上で心の制御をして大局的に向き合っていくという考え方が重要です。
消せない物だとわかっていれば相応の付き合い方もできるでしょう?
100%のコントロールは難しくても、常に両面と選択肢を頭の隅に置いておきましょう。
心と自身の防衛策として、是非この記事を役立ててください。
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