認知的不協和を使う事で、継続性の高い強力な信者を作ることができるということを。
信者ビジネスの人達は知っています。
今回はそういった手法に何故、ハマってしまうのか。
わかっていても止まれなかったのかについて、順番に解説していきます。
小さいこと、例えば日常の買い物に当てはめながら読んでいってください。
おそらく完全に防ぐ手立ては「〇〇〇〇円以上のお金は使わない」という決め事でしかないはずです。
ネットビジネスとそれっぽいビジネスが横行する世の中です、自衛策を身に着けていきましょう。
認知的不協和を応用した価値の錯覚のさせ方
認知的不協和という考え方があります。
例えばランチのセットにパンとご飯を選ぶというシチュエーションがあったとします。
本当はご飯が食べたかったけど、一緒に行った全員がパンを選ぶので自分もなんとなくパンにしました。
この時、思考と結果が伴っていないのでパンを選んだ理由を脳みそは探すのです。
そうしないと気持ち悪いから。
例えば。
『パンのセットの方が百円安かった』
『低糖質パンで地味にダイエットに寄与するかも』
『今日は付け合わせのマーガリンが食べたい気分だったかも』
などなど。後付けでもなんでもよいのですがとりあえず『理由』を作ります。
そして「ああ、ランチはパンにして良かったな」と納得するのです。
前振りが長くなりましたが、こうした認知的不協和を使って信者集めをしてお金儲けをしている様な人たちが居ますね。
例えば講演会を開催するとします。
そこに初回無料で参加者を集めて次回の有料講演につなげるという集客のやり方です。
無料の階乗でも、さくらを利用したり、雰囲気的な物を利用したりして次の優良講演への申し込みを煽ります。
そうですね、共通の掛け声があると同調作用が働きさらに誘導しやすいかもしれません。
そして「まぁ初回無料だったし、次も二千円なら話も面白いからいいかな……?」と思わせてしますのです。
そして、こういった人たちは大体次もその次も有料講演に足を運んでくれます。
要するに、一回払わせてしまえば何処か納得してしまう。
さらに、一回払うと途中でやめるのが勿体なくなり継続してしまう。
継続に作用するサンクコストバイアスという心理効果も織り交ぜつつ、新規顧客(信者)を集めていくのです。
以上からインフルエンサーっぽいふるまいの人が、トークライブを無料で開くのは無駄ではないんです。
初回無料な理由は、そこから新しい客(鴨)を釣ることができるからで、特典でもなんでもありません。
話術のテンプレート的な部分だけ鍛えてしまえば、ある程度の集客は行っていけるという事なんですよね。
実績があろうとなかろうと。
高い物の方が売れる理論
次に、ここからどんどん儲けに走っていくのになぜ信者が付いていくのかという事について書いていきます。
実は高い物の方が売れるという心理的な境界線もあります
ヴェブレン財と言います。
例えば有名ブランドのバッグなどは、性能よりもブランド自体に付加価値があり値段を下げると逆に売れなくなる。
という事があります。
※メーカーの修理要件などやサポートにももちろん一流としての付加価値はあります。
ですので、市場的に価値が認められると一定値段を下げない努力をすることも多いです。
これを前段の認知的不協和と組み合わせると、強力な信者を生成することができます。
まず、必要以上に高い公演費や月額サロンの代金。
教材費などを設定します。
これは高額故、一般的なユーザーは手を出しづらいですが、信者的には『お金を納得して出したので他の会員よりも自分が一歩リード』となるわけです。
前は5000円の講演参加費だったものがいつの間にか同じ内容で25000円になっていた。
そういったものもこの典型ですよね。
認知的不協和で支払いと値段に納得し、その納得感をヴェブレン財の効果として押し上げているに過ぎません。
実際は搾取されているのに過ぎないのですが、本人の中では疑いはありつつも納得してしまっているのです。
タチの悪い事に。
手法が成功すると濃い信者だけが残る
こうして高い商材や講演費などを払い続けた『濃い信者』が残ると、そのコミュニティの中だけの常識が生まれ、依存作用が発生します。
エコーチェンバーという効果です。
周りに教祖を頂点とする、信者だらけになってしまう為小さい空間の常識がその人たちにとっての常識にすり替わってしまうのです。
たとえ、世間と乖離した常識であっても。
周りが言っているからそうなんだという実感とマヒした感覚によりお金を払い続ける教祖にとって都合の良いATMが生まれます。
これが詐欺手法の様なビジネスが『教祖』と『信者』と表現される理由でもありますよね。
だって狂信的にトップの言う事を信じ続けた結果、信者化してしまったのですから。
そして有名な『信者』と書いて『儲』となります。
入り口の敷居は低く、落ちると奈落まで闇深い。
これが信者形成によるビジネスの怖さです。
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信者から何かを吸い取り続けるなど、おかしいとは思いませんか?
支え合っていない、参加者に相当な効果を与えられていない。
のであればそれはビジネスではなくただの搾取です。
お互いが利益を生めない物をビジネスとは呼ばないし、コンサルとは言いません。
三方よしという言葉がありますが、教祖だけよし状態なのがこういった信者ビジネスです。
次の詐欺商材を生ませない為にも『勉強代』などとは考えずに彼らにお金を使わない様にしてください。
人の幸せを謳って居ながらやってる事は一回粗利数十万数百万のボッタクリですよ。
あなたに力をくれる言葉や、共感できる言葉なら本屋さんで売られている1000円の書籍に載っています。
消費行動の単位、時間と熱中度を間違えないようにしましょう。
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