デザイナーへの正しい依頼の仕方 外注化もスムーズ【テンプレあり】

仕事術・自己研鑽

企画職や営業職になりたてで、仕事をデザイナーさんにどう依頼すればいいかわからない。

そんな疑問や不安を感じたことがありませんか。

何を作って欲しいのかイマイチ判然としないと、デザイナーさん側も困ってしまいます。

そしてそのままでは、デザイナーが本来発揮できる筈の力から、50%も発揮できずにお互いに損してしまうという状況も発生します。

今回は、デザイナーへの依頼がそんな悲しい事にならない様に、私なりにデザイナーへの発注要点をまとめてみたいと思います。

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何故そう言えるのか

僕はソーシャルゲームのUIデザイナー→ディレクター職になっている為、デザイナー側の視点から意見を言える立場です。

また、現在は発注を飛ばす立場であったり、代理店さんと打ち合わせる立場でもある為、多少なりとも双方の立場を理解しているつもりです。

こういった問題は、全ての立場が抱える問題なので、是非あなたの問題解決の糸口になれば幸いです。

>> 仕事のわからないが多大なストレス!賢い上司はこの2つを回避せよ!

そして、理解がスムーズに進むよう、
簡易的なチェックリストのテンプレも用意しました!

コピーして、自分流にアレンジして、依頼時に横に必要事項を加筆して是非使ってみて下さいね。

仕事の目的がハッキリ見えると、お互いの関係性が良好になり、仕事もスムーズになります。

この人がくれる仕事なら大丈夫!

というところまでデザイナーの信頼が取れる様になれば、今後の仕事がかなり楽になりますよ!

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デザイナーへの依頼方法 外注化

この記事はデザイナーへの依頼ルートが開拓済みで、依頼可能な状態である事を前提にして書いています。

デザイナーへ依頼したい仕事が出た場合、まず依頼内容をまとめると思いますが、どの様にまとめますか??

一般的に必要な項目を確認してみましょう。

依頼の共通確認用テンプレ
  • 依頼金額
  • 正確な発注数
  • 提出期限
  • 複数の場合の優先度設定
  • リテイク回数の明確化
  • 提出データの形式
  • データ容量の指定

最低限この位は確認できる内容が必要です。

提出データの形式はもしかしたら、
『前と同じ』とか『いつも通り』などがあるかもしれませんね。

もし自社の発注要件リストで漏れている物があったら、至急検討してみて下さい。

さらに、指示する上でこれがあったら良いという共通項目がこちら

あると良い項目
  • 今回の依頼の目的・エンドクライアントの目的
  • 希望する色合いと雰囲気
  • 参考物
  • 絶対に使う素材の指定(ロゴや写真など)
  • 使用可能素材の保存場所の共有(フリー素材など)
  • テキストの指定
  • NG項目

このなかで、特にNG項目が指定されているとデザイナーは楽に仕事ができます。

なぜなら、そのNGにかかるデザインを検討しなくて済むからです。

特に後から「ごめんなさい、この使い方はNGでした」と言われるのはメチャクチャ辛いです。

闇の人格
闇の人格

条件の後出しは関わっている人全員が不幸になるから、絶対禁止よ

MDNさんの『あるあるデザイン』

下記の書籍はデザイナーだけでなく、すべての職種の人にお勧めできます。

版を刷り直す毎に追記も書き加えられているようで、インスピレーションの宝庫です。

凄くザックリいうと、すげぇ良いポスターのデザインが集約されてて、しかもバリエーションに富んでる。

『今日は全くデザイン脳働かない』という時でもデザインが湧いてくる。

そんなオンリーワンの一冊です。

色々なデザイン本を見てきましたが、コレより実用性やインスピレーションの刺激で勝る書籍はありません。

ではでは、続いてデザイナーへの発注でよくある項目別に見ていきます。

バナーの依頼方法

バナーは紹介する仕事の中では一番やり直しがきく為、軽視されがちですが、それでも最低限この程度は確認しておきましょう。

特に、指定フォントが間違っていたなどとする場合が多いです。

バナー依頼の確認事項テンプレ
  • 詳細なサイズ指定
  • 個数指定
  • 類似バナーの流用制の共有
  • フォントの指定

あと禁止事項を一つ。

フィードバック時に、下記の様なやり取りは止めて下さい。

何かこのデザイン
パワポでも作れそうじゃない?

闇の人格
デザイナー

……ブチッ。
てめぇとはもう仕事しねぇ

「パワポで作れそう」は禁句です。

10中8.9、これを発している方が素人です。

パワポで作れそうに見えるのは

  • フラットデザインだから
  • 禁止事項が多すぎるから
  • 素材写真やロゴの都合上

大体この様な事が主な原因です。

フィードバックが雑な人が窓口になると、デザイナーをキレさせる上に、案件が停滞しますので慎重に行ってください。

窓口は会社の顔です。

人気記事 『なんとなく』の悪習慣 仕事の質は自分自身の振る舞いで決まります

ロゴタイプ・ロゴマークの依頼方法

ロゴ作成に関しては下記に注意して依頼を作成しましょう。

ロゴタイプ・ロゴマーク依頼の確認事項テンプレ
  • 希望するイメージを伝える為に言葉だけで表現する
  • 企業やグループのコンセプトの開示
  • 色の希望指定【寒色】【暖色】【青周辺】など
  • 希望の『感じ』を指定【スタイリッシュ】【優しい】【シンプル】など
  • CMYKカラーを考慮してもらう(印刷時)
  • モノクロに耐えられるタイプも一緒に作る
  • 参考ロゴはなるべく見せない(引っ張られる為)
  • タグラインのテキスト

ロゴは作り手の実力によって千差万別、理想の物が上がって来ることはありません。

というか、理想の形があるのであれば、逆に発注が難しいかも。

特に立体的になるかフラットになるかも変わってくる為、最初から立体的な見せ方が禁止の場合は、あえてNG項目を依頼するとイイでしょう。

また、コーポレートカラーのような絶対に入れたい色がある場合、どの様な使い方をしてほしいかを指定します。

ロゴの相場は安くて数万円、まともに依頼すると数十万の案件です。

下手な依頼をかけると双方不幸になる場合がありますので、十分に注意しましょう。

WEBページの依頼方法

WEBは癖が強い為、参考サイトと希望カラー、サイト目的を渡してしまうのが手っ取り早いです。

主な項目はこちら。

WEBページ依頼の確認事項テンプレ
  • WEBの目的を伝える【コーポレート】【集客】【誘導】
  • 遷移図がある場合は渡す
  • 大がかりな場合デザインの提出を数回に分けて区切る時期を決める
  • 参考サイトの提示
  • 希望カラーの提示

何か販売する為のECページを作っているとしたら、amazonが良い。楽天が良いなどなど。

意図するサイトがあると思います。

そちらをベースに、コーポレートカラーを入れたい。

ロゴは左上になど、
具体的な要件と、ここだけは外せないといった決まり事を織り込んで発注すると良いでしょう。

WEBはページ構成となってしまう為、非常に手戻りが多いのが難点。

できるだけ綿密に打ち合わせた上で、発注することをお勧めします。

WEBに絶対的な物ははありませんが、指標はあります。

ECであればAmazon。

動画サイトの様なものであれば、Youtubeの要素をまず模倣すべきです。

そこに関わっていない市場規模の人間の考えることなど、とっくに実験してダメだと結論付けられているんです。

彼らがそのデザインにたどり着くまでに、どれだけのお金と改善策を使っているか、想像したらわかりますよね。

それそのものが現時点での最適解なのですから。

動画の依頼方法

動画は色々な危険をはらんでいます。

また、言っちゃ悪いですが、
よくあるYoutuber編集などの案件は異常に低価格で依頼されています。

本来あんなに安い依頼ごとではないのを、頭に入れておいてください。

動画依頼の確認事項テンプレ
  • 露出媒体
  • 媒体への動画サイズの最適化
  • 秒数の設定、15秒であれば14~16秒なのか15秒以上なのか
  • 強調したいシーンの確認
  • 動画全体の字コンテ
  • 必要なら、分解用の動画元素材の提供
  • BGM・効果音の有無

ちなみに、広告系動画のファースト離脱は3.12秒以内に決まります。

広告だろうと自分の趣味動画であろうと、まずは出だし3秒に興味を引く物も必ずつけてください。

それが無い動画は、ブランド化していないとみられません。

OPのカッコイイムービーなどはブランド化してからつければいいのです。

それでも、大手Youtube配信者は、OPムービーの前に要点を差し込んでますよね。

長尺動画は視聴者と、動画編集者を無視する地獄絵図の自己満なパターンが多いのでお気を付けを。

【自由】と【おまかせ】の範囲を決める

どの依頼に関してもイメージをデザイナーに伝えることが大切ですが、伝えすぎると逆に『それしかできない』という縛りが発生してしまう為 、塩梅が難しいところ。

解らなくなったら、「こことここは、お任せ可能ですか?」と聞いていみるのも大切です。

特に縛ると全く動けなくなるデザイナーも居る為、そのあたりは付き合いの中で見極めると良いでしょう。

逆にこのような状況に陥ってしまうとマズいですよ、という記事はこちらです。

これは停滞するデザイナーが良くやる手段です。

もちろん発注側の責任もありますが、発注側に責任が無い場合柔軟に対応できないデザイナーである可能性があるという事を理解しましょう。

デザイナー本人に聞く

最終手段として、自分が発注側だとしても、相手に聞いてしまう手段があります。

「説明不足なところはありますか?」「ここ決めてしまった方が良いところはありますか」

などなど。

また、相手に期待する事でもよい仕事が返ってくる可能性が上がります。

良いと思ったところは、積極的にフィードバックを行ったり、素直に

「あなたのこういう所が素敵なので、今回も依頼しました」

と伝える様にしましょう。

信頼関係の構築と生産力は比例します。積極的に嘘の無い称賛を入れていくのは、お互いにとってメリットしかないのです。

すっごい簡単に、駆け足で各依頼の掛け方について書いてきました。

伝える方法をきっちりすれば、デザイナーも余計な思考回路を使わずにデザインに注力できます。

逆に、デザイナーはあなたの思考を読み取るエスパーでも魔法使いでもお母さんでもありません。

きちんとした依頼を心がけましょう。

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